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いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

北原白秋の歌~その6~

2018-12-11 22:53:05 | 短歌


北原白秋の冬の歌を
取り上げてみる。
季節も、
風景も
叙情も

白秋の歌には、
ちりばめられている。

現代にも通ずる感性である。

‥‥‥

いと長き街のはづれの君が住む三丁目より冬は来にけむ

電柱の白き碍子にいと細く雨はそそげり冬きたるらし

感冒なひきそよ朝は冷たき花の尖ひとり凍えて春を待つ間に

現代版画の可能性~茅ヶ崎美術館にて~

2018-12-11 22:29:38 | 美術


現代版画の可能性は
どんなものか。
それをひとつ示すために
茅ヶ崎美術館で展覧会が開かれている。

「現代版画の可能性~Possibility of modern Purints」

大きな可能性を秘めた
現代版画が、たくさん展示されている。

とくに目立ったのは、
第3展示室にある
巨大な絵。

世界は
芸術は
常に変化している。

年齢と出身地を同じゅうする者

2018-12-11 21:49:39 | 人生


高齢の方には、
年齢、出身地が同じ人への
郷愁はお分かりと思う。
若い人には
「何だ、そんなもの」

思われる方も多いかもしれない。

しかし、
人間とは不思議なものである。
年齢、出身地が同じ友人は、
貴重なのである。
理屈ではない。

だから、
こういう話を
よく聞け、
と、
若い人に
説教するつもりはない。

事実としてそういうこともある、
と了解していただけば、
それで結構。

そのうえ、
出身校が同じだったりすると
なおさら、
親しく感ずる、
という
老人のたわごとを
ちょっと、囁きたいだけである。

俵万智の歌~その1~

2018-12-11 20:18:12 | 短歌


俵万智は、
処女作品
「サラダ記念日」で
一躍有名になった。
一時、高校の国語教師をしたが、
独立して、
歌人として生きている。
父の名は伏せているが、
未婚の母でもある。
現在は、
様々な分野で
活躍している。

最近作を
4首挙げる。

‥‥‥

一枚の版画の原画のマチエール確かめたくて乗る両毛線

隣席に『上司が壊す職場』読むこの男性は上司か部下か

紫陽花の青の寂しさ灯台が見守る海の青の優しさ

自転車を連ねて坂を登りゆくそのようにあれ君の十代

歌人の寿命~長いか短いか~

2018-12-11 20:09:19 | 短歌


歌人の寿命は、
長いのだろうか、短いのだろうか。
たしかに、
そのありあまる才能のゆえに
早逝した歌人は多い。
自死した歌人もいる。
また、
当時死病であった肺結核のために
早逝した歌人も多かった。
一例を挙げると、
正岡子規などである。

一方、90歳、100歳まで生きた歌人も多い。

たとえば、
土屋文明は、
100歳まで生きた。

窪田空穂も
長寿を保った歌人である。

歌人の寿命は、
様々である。


伊藤左千夫伝~短歌と小説~

2018-12-11 19:54:22 | 文学


伊藤左千夫は、
明治時代の
歌人・小説家である。

それまで、
貴族や皇族の
専売であった短歌を、
庶民も歌える時代になった、
と、
次の歌をつくった。

牛飼いが歌よむ時に世のなかの新しき歌大いにおこる

実際、新しい歌人が、
続々と誕生する時代であった。
彼は、搾乳業を営んだが、
文学に耽溺するようになってからは
妻や子が生計をたてたようである。

正岡子規は、
左千夫はより
3歳年下だったが
師となった。

伊藤左千夫自身、
次のような歌人を育てた。

斎藤茂吉
島木赤彦
中村憲吉
古泉千樫

「アララギ」

よって立った
歌人群である。

伊藤左千夫は、小説においても
その才能を開花させた。

「野菊の墓」の伝える悲しみ

2018-12-11 19:38:03 | 文学


伊藤左千夫に、
「野菊の墓」という
作品がある。
明治時代だから、
恋愛には不寛容な頃である。
舞台は
地方の素封家の周り。

主人公は、
幼馴染で2歳年上の娘民子と
恋仲になる。
周りは、それを許さない。
母も
親戚も
女性が年長であるために
恋愛が成就されることを
妨げる。
しかし、
2人は深く愛し合うようになる。
妨げられても、
恋の焔は燃え上がる。

が、
主人公政夫は、
学校にあがるため、
実家を離れる。

その間に
民子は、
意にそわぬ相手との結婚を強いられる。

結婚して
子どもまで設けたが、
民子の政夫への愛は
変わらない。

結局、
失意のうちに
民子は
病のため、
死んでしまう。

それを見て、
政夫の母や親せきは
後悔するが、
それは先に立たず。

政夫は民子の墓に参り、
彼女が好きだった
野菊をたむける‥‥

現代では
想像もつかない、堅苦しい時代の
恋愛であった。