あなたの「いいもの」は何ですか

2010年01月06日 15時47分00秒 | B地点 おかか

 

 

いつかの女の子が、

また来た。


参照、オトナは子供よりも子供っぽいのである

おかか先生は子供が苦手なので、逃げてしまう。
「子供は要注意だよ。猫の扱い方を知らないからな」
「わっ、来たっ!」
「逃げろっ!」
だが、この子は今日、おかか先生のために、いいものを持って来たのだ……。
「何? 『いいもの』? あの棒みたいなのか?」
「何だろう?」
「……」
「気になるなあ」
「わわっ、また来たっ」
「……ふぅ。ここなら安全だ」
「しかし、『いいもの』って一体……」
―― やがて、女の子は帰っていった。

「ん? ほんとに帰ったのか?」
「おい、あの子は行っちゃったのかい?」

「ええ。今日はもう来ないでしょう」
「先生、『いいもの』が何だったか、気になるんでしょ?」

「む……」
「ふふっ。教えてあげましょうか?」

「い、いや。いいんだ」
「知らない方がいいんだよ」
「知らなければ、いつまでも『いいもの』であり続けるだろ」
「……」