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いつかの女の子が、 |
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また来た。
参照、オトナは子供よりも子供っぽいのである
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おかか先生は子供が苦手なので、逃げてしまう。 |
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「子供は要注意だよ。猫の扱い方を知らないからな」 |
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「わっ、来たっ!」 |
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「逃げろっ!」 |
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だが、この子は今日、おかか先生のために、いいものを持って来たのだ……。 |
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「何? 『いいもの』? あの棒みたいなのか?」 |
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「何だろう?」 |
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「……」 |
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「気になるなあ」 |
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「わわっ、また来たっ」 |
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「……ふぅ。ここなら安全だ」 |
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「しかし、『いいもの』って一体……」 |
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―― やがて、女の子は帰っていった。
「ん? ほんとに帰ったのか?」 |
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「おい、あの子は行っちゃったのかい?」
「ええ。今日はもう来ないでしょう」 |
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「先生、『いいもの』が何だったか、気になるんでしょ?」
「む……」 |
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「ふふっ。教えてあげましょうか?」
「い、いや。いいんだ」 |
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「知らない方がいいんだよ」 |
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「知らなければ、いつまでも『いいもの』であり続けるだろ」 |
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「……」 |
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『いいもの』は、
ケロロ軍曹の絵がついた
おもちゃの望遠鏡だったんだ。