土佐っぽ

四国は土佐国のもんが、日々の中で思いゆう事や、得手勝手な考えを書きよります。どうぞよろしく。

職業的幸福

2008年10月04日 21時46分16秒 | Weblog
理科教師 教材で自腹経験75%

というニュースが、
時事通信にあった



授業の充実を、、と願えば、
当然、教材教具の用意を自分でするようになる。
このニュースじゃ、
理科だけが特化されているようだが、
それは、かなり誤解を与えてしまうだろう。

国語や社会、英語、、などなどは、
じゃあ、、
自己負担による教材、教具の購入はないのか?

理科でも、自腹を切らない教師は存在する。

大切なのは、
どういう授業をつくろうとしているのか、
その授業で、何を求め、どんな教育的効果を狙うのか、
さらには、生徒の興味関心をいかにして、、
などなど、
そういうものを、大切にし、
さらに充実を目指したとき、

先進諸国でも、最下位に近い
教育予算のこの経済大国では、

自分で教材を用意するしかない。

たとえば、

高知県南国市の我が勤務校では、
4月当初に予算要求があり、

いかにして授業で使い、
どういう効果があるかを明記した文章を添付して、
地デジやBSの録画対応のDVDプレーヤー(約20000円)を、
要求したが、
まだ、地上波で放送しているし、
映像を見せる先生は居ないので、
不要ですね。

と、却下された。
もちろん、自分で購入し、
授業で活用している。


個人情報が教師により漏洩するなどという。
しかし、
地方自治体の教委が、ノートパソコンさえ用意できない場合、
個人でパソコンを購入し、それで成績処理などをするしかない。

文科省は、ユビキタスなどを推奨するが、
ニホン全国の教員が、
パソコンを貸与されている比率は、
極めて少ないだろう。


また、都会や都市部では考えられないだろうが、
高知などの田舎では、
通勤に自家用車を利用するしか方法が無い場合は、
当たり前に存在する。

往復2時間30分。
距離にりて、
往復120キロの
通勤をしたことがある。

手当ては、25000円程度。
燃料代金にもならない。
新車を購入したとしても、
数年でダメになる。

しかし、
手当て以外には何もない。。
東京都の同年齢と経験年数の先生は、
10万程度高額な給与に、交通費は全額支給。


我がことではあるが、、

あるとき、
東京の先生と話したが、
22歳で教員をはじめて、
車にかかった経費は、
手当てをマイナスしても、
2000万円ぐらいになる。

今まで、
パソコンや、その他の物品を、
学校から支給されたことはほとんど無い。
修学旅行で、
県下で始めて沖縄に行くと
波乱万丈で決定したときも、、
自費で、
現地のNPOなどの人たちとコンタクトしてきた。

もちろん、

おまえが、、、勝手にしているんだろうが、、、、

と、言われれば、それで終わりだが、

しかし、

他の職業で、
これほどまでに、
自分で仕事関連の準備をしないといけない
職業が存在するのだろうか。


ある新聞の1面コラムに、

欧米の映画やドラマで、
退職するときに、小さなダンボールに、
身の回りのものを入れている姿を見る、、

と、あった。

しかし、
学校の教員が、移動やその他で、
学校を去るとき、
どれだけの荷物をかかえることだろう、、、。

多くの人が、
学校にあるダンボールでは足らないので、
近くでコンテナと言う、
農業用などの大きなハコを買ってくるほどに、
それも、数個以上、、、
という、、大きな引越しになる。

それだけ、自己負担であれこれ用意している。

しかし、、

それも、、、


週に2日以上は我が家に教え子がやってくる。

成人し、結婚もし、
そして、いろんな分野で活躍する彼らを見るとき、

職業的満足というのか、
いや、

この仕事をしていて、、、
だからこその、
幸福感がある。


だからこそ、、、
今日の授業のまずさは、
明日から、、と、
日々少しでも進化させた授業を、、と、
願うのだろう。

そのために、、
必要な物品は、
結局は、自分で、、となる。


今、
教師を攻撃し、
国民の敵のように、、
表現する人たちがいる。

もしも、
その人たちが、
自分をオトナだと自負するのであれば、

教師を攻撃しても、
なんにもならないだろう。
オトナ、、ならば、
自らが改善し、より進化した人間になるよう、
努力すべきだと思う。

もちろん、
責められても当然の、、
教師は間違いなく存在する。

かく言う、、、
私、、も、その一人であるのは間違いない。