釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

睡眠の大切さ

2017-10-05 19:18:49 | 科学
10月に入り、朝晩の気温が急激に下がって来た。今日は秋晴れのいい天気だったが、日中も気温は17度くらいで、長袖のワイシャツだけでは肌寒いくらいだった。冬を控えているせいか、鹿たちの姿を見ることが多くなった。夜も近くの山から鹿の鳴く声をよく聴く。街路樹のナナカマドにも赤く色づいた実を見るようになった。春と同じで、朝は温もりのある寝床から出るのが億劫になる。秋の夜長と言うが、日没が随分早くなった。釜石は日本列島でも最東端に近い為、なおさらなのだろう。 歳とともに、夜間の覚醒が増えてくるが、睡眠はとても大事で、恒常的な睡眠の不足は認知症や動脈硬化を促進する。睡眠には脳や身体の休息はもちろん、記憶の整理、成長ホルモンの分泌などによる細胞の修復、免疫力の増強など様々な役割がある。睡眠は深い眠りであるノンレム睡眠と浅い眠りであるレム睡眠が朝まで交互に訪れる。夢の多くはレム睡眠で現れるが、このレム睡眠時に脳では記憶の整理が行われるようだ。不要な記憶を消し、大事な記憶を固定する。情動を伴った出来事などはより記憶に残りやすい。健康的な睡眠時間は7時間がいいようで、短くても長くても身体にはよくないとされる。いずれも動脈硬化が進みやすい。米国での100万人以上を対象にした調査では7.5時間以上の睡眠をとっている人は6.5~7.5時間の人に比べて、死亡率が20%高いと言う結果が出ている。また、別の調査では睡眠が6時間未満か8時間以上の人は、血糖が高めになると言う。結果的には動脈硬化が進む。8時間以上の睡眠は中性脂肪を増やすようで、肥満につながりやすい。午前2時までを「ゴールデンタイム」と呼ばれ、成長ホルモンの分泌が行われる。成長ホルモンは老化をも予防する。質の良い眠りの為にも、起床時間や就寝時間を規則的にすることが大事だ。朝の日射しを受けることで、体内時計がリセットされ、夜には適度な眠気を誘ってくれるようになる。ほとんどの病は生活習慣から来る。毎日の食事と睡眠、適度な運動に注意することが、健康を維持してくれる。人は「動物」であることを思い出すといいのかも知れない。動物は毎日、体内時計に忠実に眠りに入り、起床後は動くことで、食べ物にありつける。
甲子川の河川敷を歩く牡鹿