釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

中国での地震

2014-08-04 19:13:37 | 自然
昨日、中国南西端の雲南省昭通市魯甸(ろでん)県でM6.5の地震が発生し、400人近い死者と2000人近い負傷者が出ている。被害はさらに増えて行くと思われる。余震が続き、通信網も遮断されているために被害の正確な情報がつかめていない。雲南省は南でベトナム、ラオス、ミャンマーに国境を接している。北は四川省と接する。南部は亜熱帯性気候で森林が豊かであり、北部は雲嶺の山地となっていて、亜寒帯性気候になっており、動植物の豊かな地域だ。インジウムやタリウムなどの希少な資源を含む鉱物資源も豊富だ。人口が4500万人に上り、国境貿易も盛んだ。雲南省は中国ではユーラシアプレートとインドプレート、オーストラリアプレートの境界に近く、2008年5月にはすぐ北の四川省でM7.9の大地震が起きており、内陸のプレート内の直下型地震としては世界最大規模で、7万人の死者を出している。1995年の阪神・淡路大震災の20倍の地震エネルギーであったとされる。同省では昨年4月にもM7の地震で200人近くの犠牲者を出している。プレート境界から離れた内陸地震であるが、日本の内陸地震と同じく、基本的に断層が走っており、その断層にプレート境界からの圧力が影響し、地震が発生したものと考えられる。ユーラシアプレートへはオーストラリアプレートが沈み込み、インドプレートが衝突していることでヒマラヤ山脈は毎年高さを増している。インド・オーストラリアプレートは現在、年に67 mmの速度で北上しており、その圧力でヒマラヤ山脈は年で5mmずつ高くなっている。地球は静止しているのではなく、常に動いている。東日本大震災後、日本に数々の地震をもたらして来た太平洋プレートもそれまで年100mm移動していたものが年300mm~400mmに加速している。それだけ内陸地震を含めて、地震や火山噴火が発生しやすくなって来ている。
夏水仙と瑠璃玉薊、薮萱草