シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0298■モリシンイチとヘリコプター

2007-08-30 | ガン闘病記
きのうもきょうも天気が良くってね、助かってるよ。外でゴロゴロ、家でゴロゴロ。
流動食で起こされて、またゴロゴロ。トイレに行って、またゴロゴロ。
夜になったらストーブの前でゴロゴロ。これがおいらの『闘病』なんだと。
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この間の話の続きだけど、
「元の声に戻ってきて、ダミ声じゃないってことはガンがよくなってるってこと?」
なんて聞かれたら、とんでもないね。ガンはどんどんデカくなってる。アイツに数えられないんだから、おいらになんかわかるわきゃない。ただただノドがギューっとなってるさ。首の後や頭のほうもなんかヘンだ。

確かに声は戻ってきてるかな?一時は、
ニ”ャー
ニ”ャー

って感じで、
「ピッピ、かわいそうに。これじゃ、モリシンイチだわ。」
って言って、アイツが泣きながら笑ってた。誰だよ、それ。

それから比べりゃ、よくはなったかな?

あと寝てる時にノドが鳴ると、
「ヘリコプター!」
ってアイツらが言い出すくらい、ノドがバタバタバタバタ鳴ってたんだ。
あれが鳴り出すと、おいらも止められなくって、うるさくて、まいったぜ。
ヘリコプターって空でバタバタバタバタやってるアレだろ?
ホントにそっくりだった。

でも、それも止まった。

(モリシンイチ?ふん。そんなもんより、ストーブだよ、ストーブ!今夜もまた1個なんだけどね。→)


「な~んだ、やっぱりよくなってるんじゃない。」
って言われそうだけど、大ちがいさ。今は水を飲むと、
グキュグキュグキュグキュ
ってとんでもない音がする。ノドが狭くなってるから水が通るだけでも大変なのさ。

こうやってどんどん変わってく。ガンは生きてるからね、おいらの中でどんどん変わっていってんのさ。おいら?おいらも変わってってるさ。どんどん痩せてきてるからね。
流動食がなかったらもう生きちゃないさ。
(つづく)


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