シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0166■目覚ましネコⅡ

2006-06-03 | 猫の海外暮らし
最近、天気がいい。ポカポカしてる昼間は外にいる時間の方が長いくらいだ。連れ合いは「寒い、寒い」って言いながら家の中にいる。そんなに寒いなら外で電話して、外でパソコンすりゃいいのに。
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アイツが起きたい時間においらが鳴くもんだから、
「すごーい、ピッピ。どうして時間がわかるの~?」
って感激されてるおいら。珍しく四つ足が二本足の役に立ってるらしい。でもそれだけのこと。それで得意になったり、喜んでもっとやったりはしない。もちろん、突然やらなくなるかもしれない。

別にアイツのために鳴いてんじゃない。おいらは外に行きたいから鳴いてんだ。
外に行ってトイレもしたいし、見回りもしたい。いつも言ってるけど、うちにはネコドアがないから、誰かがドアを開けてくんないと外に出れないのさ。
(せっかくドアが開いてもガ――ン!こんな雨のときも。アニキ、どうする?→)

だけど、鳴けばドアが開くってもんじゃない。
アイツらがぐっすり寝てるときは、けっこう鳴かないと起きてこない。かと思えば、突然連れ合いがぬぉーと出てきて開けるときもある。そんなことはめったにないけどね。

今は夜になるとけっこう寒い。だから家の中にいるのはぜんぜんかまわない。ただ、トイレはできたら外でしたい。それでだんだん鳴く時間が同じになってきたんだ。どうせなら、
おいらが外に出たくて、アイツも起きてきそうな時間――
それがうまくいったって訳さ。

なんでアイツが起きてきそうな時間がわかるかっていうと、これもいつも言ってるけど、おいらたちは頭で交信できる。二本足の頭の中にもテレビみたいなものがあって、それを見ればなにを考えてんのかだいたいわかる。怒ってるとか、喜んでるとか、言ってることとやってることが違うとか、それくらいだけど。

このテレビが完全に消えてるときは、四つ足も二本足もぐっすり寝てるってこと。だから、こんなときに一生懸命鳴いてもうまくいかない。でも、アイツのテレビがつくかつかないかの頃だと、けっこううまくいく。

「ニャー」
とひと鳴きで起きてくることもたまにはある。まっ、2、3回鳴いたってどうってこたぁない。ときどき、テレビがバッチリついてんのに起きてこないときもある。
「寒いなー」
「眠いなー」
「面倒くさいないー」
「家でトイレしてくんないかなー」
「連れ合いが起きないかなー」

とか、あれこれ考えてるのに出てこない。みんなテレビに映ってるってば。

こういうときはね、
「ニャー」
と一発大きく鳴くんだ。おいらはアイツのために鳴いてんじゃない。外に行きたいから鳴いてんだ。テレビがついてんだったらそうなるまで鳴くさ、もちろん。それで起きたい時間に起きれるなら、いいじゃないか。面倒くさいとか言うなよな。
(つづく)


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