シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0252■タビ物語-初めての魚

2007-05-18 | 近所の猫
夜はおいらとアニキ、湯たんぽ争奪戦だ。
「昔、あったよね?ゲートボール殺人事件っていうのが。やめてくれニャン、ジジイのケンカは。」
アイツはゲラゲラゲラゲラ・・・・・。なんの話だ?
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子どもたちがまた学校に行くようになった。
でも、まだまだ暑い日が続いてて、四つ足も前ほど外に出てこなくなった。
おいらたちも家の中にいるほうが長かった。外で長々と昼寝してると、
「皮膚がんになるわよ。」
って、アイツが連れにくるぐらいだった。特にシロ猫は危ないんだと。

トラ猫のアニキは色が濃いから、おいらほど長く外にいられないんだってさ。なんでそんなことを二本足のアイツらが知ってるのかは知らないけど、確かにそうだった。アニキはちゃんと日陰を選んで寝てるんだ。

だったら、もっと色の濃いタビなんか外で昼寝は無理だろう。どうりで一番暑い頃はあんまり見なかったわけだ。でも、夕方になるとよく庭に来てた。ときどきアイツにカリカリをもらってることもあった。でも前ほど腹を空かしてるわけじゃなさそうだった。まっ、暑いときはおいらたちもそんなに喰わないけどね。太るともっと暑いから、夏の四つ足はげっそり痩せるのさ。

それでもタビはデカかった。
「タビちゃん、冬になったらどれだけ大きくなるのかしらね?」
アイツはそう言いながら、丸々太ったタビを思い浮かべて1人でゲラゲラ笑ってた。
ホントにアニキの倍くらいの大きさになりそうだぜ。

ある日、タビがまた玄関に来て鳴いた。あの夏の初めの頃みたいに。庭をウロウロしてても、玄関で鳴くのは久しぶりだった。
「あらタビちゃん、いらっしゃい。お腹すいたの?ちょっと涼しくなってきたものね。これ食べてみる?お魚よ、食べられる?
アイツは廊下に出てたおいらたちのネコ缶の上にカリカリを載せて、逆カリカリ丼にして出してみた。(カリカリの上にネコ缶がホントのカリカリ丼

ニュージーランドの四つ足は肉を喰ってて、魚を喰わないやつが多い。
前の家の隣に住んでたオブリも今の家の隣のシィンもそうだ。オブリは口に魚味のカリカリを入れては吐き出し、入れては吐き出ししてたっけ?シィンは喰いもしないし、においもかがない。

でも、タビは喰った。スゴい勢いで。
空になったボールはきれいに舐められてピカピカになった。

(「いいよな~、チャッチャもタビちゃんみたいに自分で喰ってくれないかニャン?」とブツブツ言いながらマニュアル喰いさせてる連れ合い→)
(つづく)


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