旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

柴又帝釈天(題経寺)

2022年02月24日 | 旅 歴史

 東京都葛飾区柴又に柴又帝釈天(題経寺)(しばまたたいしゃくてん(だいきょうじ))があります。
 柴又帝釈天は寛永6年(1629)、日忠上人が開いたといわれる日蓮宗のお寺です。正式な名称は経栄山題経寺といいます。日蓮上人自刻の帝釈天板本尊を祀ることから「柴又帝釈天」と呼ばれています。
 題経寺の中興の祖とされているのが9世の亨貞院日敬(こうていいんにっきょう)という僧でした。板本尊は長年行方不明でしたが、安永8年(1799)本堂再建の際に発見され、この日が庚申の日だったため、以来庚申の日を縁日の日にしたそうです。
 天明3年(1783)、日敬は自ら板本尊を背負って江戸の町を歩き、天明の大飢饉に苦しむ人々に拝ませました。すると不思議な効験があったため、柴又帝釈天への信仰が広まっていったそうです。
 映画「男はつらいよ」シリーズで渥美清演じる主人公・車寅次郎(寅さん)ゆかりの寺として毎回登場したことから全国的に有名になりました。
 境内には、「瑞龍の松」や寅さんが産湯をつかったといわれる御神水、そのかたわらには、浄行菩薩があります。また、回廊式の庭園・邃溪園も人気を集めています。
 駅前から帝釈天まで続く約200m程の参道の、団子屋や土産物屋、煎餅屋などが並ぶ下町の商店街は、大勢の人でにぎわっています。

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