最新の審美&インプラント日記

天王洲アイル・天王洲インプラントセンター 小川勝久先生による審美とインプラント治療の日記と情報

医療は‘ショ-’じゃない!?!?

2006-05-30 13:14:34 | Weblog
先日のノーベルバイオケアのワールドツアー東京(新高輪プリンスホテル)では、最先端の歯科医療技術が垣間見えた。衛生中継での米国からのインプラント埋入手術が、美しい映像で、手に取るように判る。術者の呼吸が感じ取れるほどのリアルで素晴しいものだった。
現在、インプラント治療では、CTのような断層撮影の精度やコンピューター機器の進歩から、フラップレスと言われる‘歯肉を開かずにインプラントが埋入出来る’方法が開発され、臨床に応用されている。
正確なCT断層撮影から、3次元での光造形で骨や歯肉の厚みも診断された上で、実際の骨の状態を再現でき、この再現された骨の模型(歯肉の厚みも含めた)から手術用のガイドを作る事から、誰でもが安全に的確に施術が行なえるという夢のような治療が実現しつつある。
今後、コンピューターそのものの向上や、ソフトがますますが改良されることから、このような方向に医療が進む事は間違いない。安全で、安心して、患者さんや医師が行なえる医療になっていくのだと思う。

数ヶ月前、私の自慢の治療例を見ていただいた時、母校のT臨床教授が、「審美歯科は芸術と見間違うほど素晴しい。しかし、医療は芸術じゃないので勘違いするな」諭された。天然の歯と見間違うほどの美しいセラミックも、そして、失った歯を取り戻せるインプラント治療にも、外科手術にも、芸術的な要素の必要性は認めざる得ない。が、医療の本質や
患者さんを思いやる気持ち、人への愛情を忘れてはいけないということだった。

話を、元に戻すが、医療にも大きな変革と改善が望まれて久しい。医学の勉強もその方法もずいぶんと変わってきた。僕らが学んだ時は教科書は‘絵’だった。それが‘写真’になり、今は、ビデオが主流になっている。ボストンで20数巻のライブのビデオや手術のDVDを2年前に買ってきたとき、そのDVDを見ていると、自分も上手くできそうに思えて、何度も何度も見た。
ロスやリスボンまで通って、隣の手術室での風景や内容を、必死に目に焼きつけ勉強するより、今は、日本にいながら、プールサイドのテラスでコーヒー片手に衛生中継のライブオペが見れて勉強できる。変われば変わるものである。
今回のノーベルバイオケアの研修は、間違いなく、良い意味でも悪い意味でも本当に大きな一石を投じたと思っている。
異論や反論はあろうが、医療は学ぶ方法も含めて、大きく変わっていく。今が大きなその流れの中なのかもしれない。