「3秒ルール」と聞いて何を連想しますか?
私は、ほぼ反射的に「地面に落としてしまった食べ物が食べられるか否かの基準」を思い浮かべてしまいましたが(笑)。
「3秒ルール」。
実はこれ、ホームページのお話しです。
ホームページでの販売においては、いわゆる「3秒ルール」というのが昔から言われています。この3秒以内にお客様に理解してもらうことは「何をしているサイトか」「何を販売しているサイトか」ということだけです。(『御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?』より)
今日は、読んだばかりの本をご紹介したいと思います。
先日、フラッと入った書店で、この本に出合いました。「いいもの」をつくっていても、商品に自信を持っていても、それをうまくアピール出来なければ気付いてもらえない。周知してもらうことの難しさを痛感しているこの頃のことでした。
「誰にでもわかる言葉で伝える」
それが原則だと思いますが、そんな中でもこの「小学5年生」というターゲットが妙にリアルで、その部分に強く惹かれました。なぜ、小学5年生なのか?その理由は、本の中で解説されています。
それには、小学校の授業のカリキュラムに秘密があります。小学生の授業において、二つの壁が存在します。一つが「小学4年生の国語の壁」、もう一つが「小学5年生の算数の壁」です。国語においては、主人公の心理描写を問う問題が出てきます。(中略)
つまり、3年生までの子どもたちは、自分の「なまの感覚」で教材を読んでいけばいいのに対し、4年生以後では、子どもたちは、自分の中に別の自分を住まわせながら、自分の「なまの感覚」をいつも見直し、確認して物語を読んでいくことが求められるのです。この「自分の中の別の自分」こそ「メタ認知」と呼ばれるものです。(中略)
メタ認知能力とは、「自分の思考や行動を対象として客観的に把握し認識する能力」のことです。脳化学では、10歳前後に前頭葉がほぼ完成してしまうと言われています。つまり、私たちが発していくメッセージも10歳前後の子どもたちに理解できれば、ほとんどの人に理解されるということです。
そして、いよいよそのメッセージづくりのお話しに入っていくと、有名なキャッチコピーが例に挙げられていました。
スカットさわやか
味ひとすじ
一粒300メートル
お口の恋人
お金では買えない価値がある
上から読んでも・・・・・・下から読んでも・・・・・・
I’m lovin’ it
JUST DO IT
SHIFT_the future
Empowered by Inovation
THE DOCUMENT COMPANY
Human Chemistry, Human Solutions
さて、どこの会社かわかりましたか?
私は、ほんの数社しかわかりませんでした。いえ、なんとなくはわかるのです。CMも音声もぼんやりと浮かび上がります。でも、どこの会社のキャッチコピーかはわからない。。。
答えは順に、コカ・コーラ、永谷園、グリコ、ロッテ、マスターカード、山本山
マクドナルド、NIKE、日産、NEC、富士ゼロックス、帝人。
しかし、実際にはそれらをちゃんと覚えている人はそれほど多くないというのが現実なのです。つまり、大企業のキャッチコピーですら、私たち消費者はその大半を覚えてはおらず、また大企業のように税金対策で広告費を使えるようならまだしも、そうでない会社にとっては、この「覚えてもらえない」というのは致命的になります。
更に、メッセージ化することのメリットと、メッセージ化のハードル(覚えてもらえないのがあたりまえ)に展開していきます。
読みすすめる内に、就職活動と似た部分が見えてきました。
就職活動をする時、自分の長所と短所を整理したり、自分が進みたい業界について研究したり、自分がそこで何ができるのか?何がしたいのか?自分自身のたな卸しをされたと思います。
ここでは、自分自身が商品なわけですから、自分自身が理解できていない自分自身を知らなければ、自分のことを人に話すこと、アピールすることができません。
ああ・・・。これと同じなのかなぁ。
住宅をつくることも、パンフレットをつくることも、ホームページをつくることも・・・
たった15秒で説明がつくくらいにまで、自分自身がそのものを知り、理解しなければ、できないということなのでしょう。最初から15秒を作るのではなく、何百、何千ものワードを積み重ね、その何十倍もの時間をかけて、そして、15秒にまで凝縮する。
人に何かを伝えるということは、それほど難しいことなのだということですね。
今日も最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。そして、応援のワンクリックお願い致します。
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私は、ほぼ反射的に「地面に落としてしまった食べ物が食べられるか否かの基準」を思い浮かべてしまいましたが(笑)。
「3秒ルール」。
実はこれ、ホームページのお話しです。
ホームページでの販売においては、いわゆる「3秒ルール」というのが昔から言われています。この3秒以内にお客様に理解してもらうことは「何をしているサイトか」「何を販売しているサイトか」ということだけです。(『御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?』より)
御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか? (祥伝社新書) (祥伝社新書 99)松本 賢一祥伝社このアイテムの詳細を見る |
今日は、読んだばかりの本をご紹介したいと思います。
先日、フラッと入った書店で、この本に出合いました。「いいもの」をつくっていても、商品に自信を持っていても、それをうまくアピール出来なければ気付いてもらえない。周知してもらうことの難しさを痛感しているこの頃のことでした。
「誰にでもわかる言葉で伝える」
それが原則だと思いますが、そんな中でもこの「小学5年生」というターゲットが妙にリアルで、その部分に強く惹かれました。なぜ、小学5年生なのか?その理由は、本の中で解説されています。
それには、小学校の授業のカリキュラムに秘密があります。小学生の授業において、二つの壁が存在します。一つが「小学4年生の国語の壁」、もう一つが「小学5年生の算数の壁」です。国語においては、主人公の心理描写を問う問題が出てきます。(中略)
つまり、3年生までの子どもたちは、自分の「なまの感覚」で教材を読んでいけばいいのに対し、4年生以後では、子どもたちは、自分の中に別の自分を住まわせながら、自分の「なまの感覚」をいつも見直し、確認して物語を読んでいくことが求められるのです。この「自分の中の別の自分」こそ「メタ認知」と呼ばれるものです。(中略)
メタ認知能力とは、「自分の思考や行動を対象として客観的に把握し認識する能力」のことです。脳化学では、10歳前後に前頭葉がほぼ完成してしまうと言われています。つまり、私たちが発していくメッセージも10歳前後の子どもたちに理解できれば、ほとんどの人に理解されるということです。
そして、いよいよそのメッセージづくりのお話しに入っていくと、有名なキャッチコピーが例に挙げられていました。
スカットさわやか
味ひとすじ
一粒300メートル
お口の恋人
お金では買えない価値がある
上から読んでも・・・・・・下から読んでも・・・・・・
I’m lovin’ it
JUST DO IT
SHIFT_the future
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Human Chemistry, Human Solutions
さて、どこの会社かわかりましたか?
私は、ほんの数社しかわかりませんでした。いえ、なんとなくはわかるのです。CMも音声もぼんやりと浮かび上がります。でも、どこの会社のキャッチコピーかはわからない。。。
答えは順に、コカ・コーラ、永谷園、グリコ、ロッテ、マスターカード、山本山
マクドナルド、NIKE、日産、NEC、富士ゼロックス、帝人。
しかし、実際にはそれらをちゃんと覚えている人はそれほど多くないというのが現実なのです。つまり、大企業のキャッチコピーですら、私たち消費者はその大半を覚えてはおらず、また大企業のように税金対策で広告費を使えるようならまだしも、そうでない会社にとっては、この「覚えてもらえない」というのは致命的になります。
更に、メッセージ化することのメリットと、メッセージ化のハードル(覚えてもらえないのがあたりまえ)に展開していきます。
読みすすめる内に、就職活動と似た部分が見えてきました。
就職活動をする時、自分の長所と短所を整理したり、自分が進みたい業界について研究したり、自分がそこで何ができるのか?何がしたいのか?自分自身のたな卸しをされたと思います。
ここでは、自分自身が商品なわけですから、自分自身が理解できていない自分自身を知らなければ、自分のことを人に話すこと、アピールすることができません。
ああ・・・。これと同じなのかなぁ。
住宅をつくることも、パンフレットをつくることも、ホームページをつくることも・・・
たった15秒で説明がつくくらいにまで、自分自身がそのものを知り、理解しなければ、できないということなのでしょう。最初から15秒を作るのではなく、何百、何千ものワードを積み重ね、その何十倍もの時間をかけて、そして、15秒にまで凝縮する。
人に何かを伝えるということは、それほど難しいことなのだということですね。
今日も最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。そして、応援のワンクリックお願い致します。
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著者でございます。
拙著の感想を拝見させていただきました。
ご紹介ありがとうございます。
ogawa_advance様の参考になったようで、とても嬉しく思っております。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
ありがとうございます。
コメント、ありがとうございます。
今、改めてネット上に書き込むことの怖さを感じております。まさか、著者の方の目に触れるとは!
最初は、騙されているのかと思いました(笑)。
なるべく、全ての種明かしをしない程度にまとめたつもりですが、かなり引用してしまいました。申し訳ありません。
現在、会社のホームページの内、工務部の専門ページについてリニューアルを担当することになり、勉強しています。本の内容や浪速のマッケンロー様のサイトを参考に、伝えたいメッセージが明確に伝わるサイトを目指したいと思います。
これを読んで納得してしまいました。
15秒で小学生に理解してもらう・・・
難しいようですがこれができなければ勝算はないのでしょうね!
当社は『物より思い出』(違)(^^;
人に何かを伝えるということは、それほど難しいことなのだということですね。
全く同感です。
スカットさわやか
一粒300メートル
の二つは中でも素晴らしいキャッチコピーですね。
『物より思い出』・・・素敵ですね☆
単なる美辞麗句ではなく、想いがなければ、メッセージは伝わらない。と改めて感じました。
胸を張って、理想が語れる仕事をし続けたいものです。
私も一粒300メートルは、見た瞬間に会社名だけではなく、キャラクターまで浮かんできました。
何気なく、耳にしていることば達を生み出すためにもたくさんの人が知恵を出し合って出来上がってるんですよね。
その、『苦労』みたいなものを感じさせないこともまた、大切なことなのでしょうね。