さて、新年一発目の記事は、新たな試みとして、解体により現在は消滅してしまった車両を紹介してみたいと思います。
とは言え、消滅してしまうこと自体は不本意であり、また自らの記録してきた中で消滅した物件は多くはないことから、そんなに回数は重ねないと思います。おそらく。
と言うことで消滅した保存・放置車両の第一回は、新砂あゆみ公園にて保存されていた営団地下鉄5000系5833です。
営団5000系は、東西線と千代田線で活躍していた車両です。東西線では2007年まで、千代田線(北綾瀬支線)では2014年まで活躍しましたが、現在は全車が営業運転からは外れ、北綾瀬支線で活躍していた5951Fのみが残されています。
そんな5000系ですが、東西線南砂町駅近くにある「新砂あゆみ公園」にて保存された車両がいました。東西線で2001年まで活躍した83編成の西船橋方先頭車であった5833号車です。
2002年の新砂あゆみ公園の開園と同時に公開が開始されました。
車体を1/3ほどにカットされ、下回りも無く、「保存」と言うよりかは公園内の遊具の一つの様な扱いではありましたが、地域住民から親しまれた5833号車。その一方で破壊行為も後を経たず、状態は最悪でした。
そんな折、新砂あゆみ公園はリニューアル工事が行われることとなり、状態の悪かった5833号車は他の遊具と共に撤去されることに。設置から11年と言う短い期間で撤去されてしまったのは、非常に残念でなりません。
ちなみにこの車両の撤去と同時に5000系ステンレス車が国内から消滅し、また長年活躍した東西線での塗装を纏った車両も消滅しました。
〈物件データ〉
設置場所:東京都江東区 新砂あゆみ公園内
撤去時期:2013年9月
撮影データ:2011年8月29日13時頃