地下鉄とは程遠い存在である東京都八王子市ですが、同市のこども科学館にはかつて地下鉄丸の内線で活躍していた車両が保存されています。
その形式とは、500形。先日4両が異国の地ブエノスアイレスから遠路遥々東京メトロまで里帰りしたことでも話題になった、丸の内線を代表する形式です。
1954年に開業した丸の内線用の形式として製造された300形を更に改良し、1957年に登場したのが500形です。その後しばらくの間増備されたため、実に200両以上が製造されました。
1996年に引退後は多くの車両がアルゼンチンはブエノスアイレス地下鉄へと譲渡され、現在も活躍しています。
今回ご紹介する652号は1992年に廃車後、営団地下鉄50周年事業の一環で無償譲渡の対象となり、京王線堀之内駅前での展示期間を経て2000年から当館で保存されることとなりました。
300形、またその改良型の400形とは異なり片側運転台となった500形。科学館の駐車場に保存されていますが、何故か建物側にお尻が向いてしまっています。最近再塗装が施されたので、非常に美しい状態で展示中。
科学館の開館時間に合わせて車内公開も行われています。車内は…原型を保っているんでしょうかね?現役時代を知らないのでなんとも言えません。。。
運転台背面のガラス越しに運転台を撮影。非常にシンプルな造りをしていますね。
里帰りした4両の内3両は動態保存を目指すそうですが、止まっているながらゆっくりと見ることのできるこちらの保存車も、いま一度注目されても良いんじゃないかなと。
〈物件データ〉
設置場所:東京都八王子市 こども科学館駐車場内
公開時間:通年(車内は科学館開館日の開館時間~午後4時半まで)
撮影データ:2017年8月4日13時頃