面倒くさい後輩と、先輩との間で中間管理職的立場になる久美子達の奮闘が描かれます。久美子達自身もまだ成長過程なので、物語はまぁ一筋縄ではいきません。つい1年前までの自分たちがそうであったように、いま目の前にいる後輩達の抱える思いやわだかまりを、一つずつ乗り越えながらコンクールまでたどり着きます。つい1年前までの・・・という意味では、1年前に全国まで行った北宇治と同じように急に伸びてきた他校の存在も描かれます。最後の最後にこの高校が物語のカギを握るわけですが・・・。コンクールの演奏で、「リズと青い鳥」とつながった瞬間は、鳥肌が立つくらいの高揚感がありました。あのメロディーがフルコーラスで再現され、このシーンだけでも観に来たかいがあったわという感じでした。でもこれってコンクールっていう一発勝負の分かりやすいイベントを中心に据えている物語であって、そこを目指していないバンドからみたら、まぁ成り立たない物語なわけで。定期演奏会を物語の中心に据えたって盛り上がらないでしょうけど(笑)。