sky-sky!diary

横浜在住Tuba吹きの小さな日常。Don't worry,be happy.

アリエッティ。

2010-08-21 20:56:28 | Movie!
昨年の8月にエヴァを観て以来ですから、ちょうど1年振りに映画を観てきました。
Original

「借りぐらしのアリエッティ」
今日は土曜日ですが、昼間出勤だったので姫が実家へ行っており、そのまま1泊してくるということと、さらにぬらひま団の練習がお休みだったことで、条件が揃いました。で、何を観ようかな~とちょっと迷ったんですが、あまりドンパチする映画を見る気分でもなかったのでこれにしました。
アリエッティはジブリの作品ですが、宮崎監督作品ではありません。若手の米林さんという方が監督をされた作品。ジブリの底力って宮崎監督以外の作品にあると思っています。「ナウシカ」を始めとする宮崎作品ももちろん大好きですが、個人的に最も好きなジブリ作品は宮崎作品ではない「海がきこえる」や「耳をすませば」であることは前にも書いたかもしれません。強いて言えば、「アリエッティ」は「耳をすませば」に雰囲気が似ているかもしれません。「アリエッティ」自体には、強烈なメッセージやカタルシスは無い。「耳をすませば」にもそれらは特にないけど、でも何故か心をぐっと掴まれる力があったように思う。「アリエッティ」にはそれすらも無い。与えられた環境の中で一生懸命生活し、必要とあらば大きな変化も受け入れなければならない、でもごく普通の家族のごくごく一時期を切り取った物語。小人である主人公の視点で描かれる巨人たる人間の営みとの対比や、それらを上手く利用している小人の生活振りなどがクローズアップされがちだけど、もちろんそれがこの物語の本質ではなくて、アリエッティ一家の存在そのものこそが、この映画の1番の主張なんだろうなぁと思う。だから何もドラマティックではない。アリエッティが時折見せる物悲しそうな、でも何か決意をたたえたような目が全てを物語っているような気がします。企画/脚本は宮崎さんだけど、そういう住み分けをしているのかな。アリエッティのパンフレットを買ったら、作家の梨木香歩さんが感想を寄せていた。なるほどと思う。その人選はナイスと。映画を観終わって、真っ先に思ったのは、梨木さんの作品「西の魔女が死んだ」を米林監督で観てみたいということでした。