迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

シャープだけど、ちょっとだけ廻ります NIKONOS W-NIKKOR 35mm F2.5

2022-07-29 16:10:27 | Nikonos mount

ニコノスの水陸両用レンズNIKONOS W-NIKKOR 35mm F2.5です。以前に簡易的なアダプターを使って撮影しましたが、時間とともに接着力が落ちて使えなくなってしまいまったので、市販のNIKONOS/Sony Eマウントアダプターを探すことにしました。ネットで3Dプリンター作製の樹脂製マウントアダプターが比較的安価で販売されているのを見つけ、入手しました。


材質が樹脂なので軽量ですが強度には不安が残ります。またマウント面はきれいですが、それ以外の場所はバリが出ていて、かなり荒い造りでした。NIKONOSのマウントは力技で押し込むタイプのマウントですので、装着時はかなり慎重に扱う必要がありそうです。マウントアダプターを使う際には、事前にレンズのマウント部Oリングに少量のOリング用グリスを塗って滑りを良くしてから使うことが重要です。ニコン純正のニコノス用グリスは既に販売中止になっていますので、昔にニコノス用レンズも販売していたシーアンドシー社 のシリコングリスを入手して使いました。
今日はフルサイズでの撮影です。


このW-NIKKOR 35mm F2.5は、レンジファインダー機ニコンS用の広角レンズの光学系をもとに設計されたものです。どんな写りなんでしょうか。
近距離の撮影では背後が程よくボケてくれます。

なんか後ろがちょっとだけ廻っている感じがします。なかなか面白いです。

さらにもう1歩近づくと、やっぱり廻っています。こういうレンズ、好物です。


 いずれも SONY α7+NIKONOS W-NIKKOR 35mm F2.5

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水中でも悪天候でも撮影できるタフなやつ ニコン NIKONOS-III

2022-06-18 23:27:36 | Nikonos mount

ニコンのレンズ交換可能な防水カメラNIKONOS-IIIです。初代 NIKONOS (ニコノス)から数えて3代目。フィルム巻き上げ時のコマ間隔を一定にするためにスプロケットが導入され、II型までに比べボディの横幅が大きくなりました。
本機がニコノスシリーズ最後のフルメカニカル機で、電池無しで動きます。

 型式     :135判(35mmフィルム)フォーカルプレーンシャッター式防水カメラ
 耐水深    :50m
 レンズマウント:ニコノスマウント
 ファインダー :採光式ブライトフレーム(35mm、80mm)付き、
         パララックス補正マーク(0.8m)付き、倍率0.61倍、視野率約84%
 シャッター  :上下走行式、メタルフォーカルプレーンシャッター、
         B(バルブ)、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500秒、等間隔目盛り
 フィルム送り :レバー式、一動作でフィルム送りとシャッターセット完了、
         回転角約73度、自動復元式撮影コマ数計付き
 巻き戻し   :引き出し式のクランク式、巻き戻し完了確認機能付き
 大きさ    :約144×99×47mm(ボディのみ)
 重さ     :620g(ボディのみ)

巻き上げレバーとシャッターボタンは兼用になっています。まず巻き上げ前はレバーが前方に突き出しています。

それを手前側(ボディ側)に持ってくるとフィルム巻き上げが完了します。さらにそれを手前側押し込むとシャッターが切れます。なかなかユニークな機構ですが、片手でワンアクションで巻き上げとシャッターができるので、水中の場合はとても使いやすそうです。

 

NIKONOS-IIIを使うにあたっては、通常のカメラと異なり、いくつかの重要なお作法があります。
(1)カメラをあけるときは、まずレンズを外すこと
(2)次に、専用金具を使って、ボディ外側ケースと内側本体を分離すること
もう少し詳しくみていきたいと思います。
レンズを外したボディをストラップ根元についている専用金具を、ボディ左右の横側にある突起に引っ掛けてテコの原理で上方向に浮かすように動かします。突起は左右両側にありますので、同時に動かします。

そうすると外側ケースと内側本体が分離します。

完全に分離するとこのような形になります。

そしてフィルムの装填は、本体の裏側の圧版の下を通して右側スプロケットに挟んで少しだけ巻き上げて準備完了です。あとは元通りに組み立てます。

実は専用金具がとても大事なんです。中古で入手される際には、必ずこの専用金具が付いているかどうか確認してください。この金具がないとフィルム装填ができませんのでご注意を。

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水中でも陸でも使えます NIKONOS W-NIKKOR 35mm F2.5

2018-08-21 22:43:05 | Nikonos mount

水中カメラNIKONOSの水陸両用レンズW-NIKKOR 35mm F2.5です。


   レンズ構成  4群6枚
   最短撮影距離 0.8m
   重量     160g

レンズ鏡筒の両側に特徴的な形のつまみが付いています。この2つのつまみは「距離」と「絞り」の調整に使います。レンズ内には「距離目盛」の窓と「絞り目盛」の窓があります。
向って右の銀色のつまみを動かすと「距離目盛」が回転します。黒色のつまみを動かすと「絞り目盛」が回転し、「距離目盛」の被写界深度指標表示が動いて幅が変わります。ニコノスは目測のピントあわせになるので、この被写界深度の指標が大きく見やすくなっていたのでしょうね。
なかなか面白い動きをするので、つまみをいじるだけでもけっこう楽しめます。
レンズは4群6枚のガウスタイプとのことですが、4群6枚の構成の前面に平面の保護ガラスが入っています。このガラスは簡単には外れないようです。

レンズのマウントは、シーリング材料がはめ込まれており、ボディに着ける際には、けっこう力技が必要です。


さてこのレンズをデジタルで撮影しようと思っていますが、市販のマウントアダプターは高価ですので、また自作することにしました。以前に水中専用レンズUW-NIKKOR 28mm F3.5をステップアップリングとリバースアダプターを使ってマイクロフォーサーズで使用する話を紹介しましたが、それと同じ手法でEマウントで使えるようにしました。今回は強力両面テープを使ってしっかり固定しました。両面テープでの接着ですから、剥がせば原状復帰もできます。


さて写りの方は、絞り開放では球面収差の影響でしょうか四隅が甘くなりますが、5.6まで絞れば四隅もしっかり解像しています。



絞った時の画質は素素晴らしいですね。さすが半世紀も販売が続いた定評のあるレンズです。


絞り開放での近接撮影では、味わいのあるボケが出てきます。なかなか面白いレンズで。

   いずれも SONY α7+NIKONOS W-NIKKOR 35mm F2.5

※分解や改造は自己責任でお願いします。

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UW-NIKKOR 28mm 1:3.5 実写

2015-12-12 23:24:22 | Nikonos mount

UW-NIKKOR 28mm 1:3.5を持ち出して街で実写しました。

絞り開放では四隅がけっこうボケます。マイクロフォーサーズですので中心に近いところだと思いますが、それでもずいぶん影響します。


    絞ると四隅のボケは解消していきますが、球面収差はあるようです。
    
      Lumix G2+UW-NIKKOR 28mm 1:3.5

フロントガラスが影響しているかもしれません。クモってもいますし、外してしまうことを考えましょうか。

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水中専用レンズを陸上で使う ~UW-NIKKOR 28mm 1:3.5

2015-11-23 16:35:46 | Nikonos mount

ニコンの水中カメラ「ニコノス」の水中専用レンズUW-NIKKOR 28mm 1:3.5です。
  

  レンズ構成 5群6枚(保護ガラス含む)
  フィルター径 58mm
  最短撮影距離 0.6m
  重量 175g

左右に白と黒のノブが付いています。白のつまみは距離調整用、黒のつまみは絞り調整用です。

このレンズのマウントは、独特のニコノスマウント。
デジタル撮影するために、マウントアダプターを自作してみました。ステップアップリングをレンズに固定して、そのリングを介してリバースアダプターでマイクロフォーサーズのボディーに装着しました。
   

入手したレンズは、最前面の保護ガラスの内側の隅がが曇っています。この写真でもわかるかと思います。
   

水中専用レンズなので、陸上では使えないとの話でしたが、陸上でもピントは合いました。どんな写りなのでしょうか。

  Lumix G2+UW-NIKKOR 28mm 1:3.5

いたって普通の写りのようです。今度晴れた日に持ち出して写してみましょう。


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