そのブーム時に入手したAVENON MC 28mm F3.5を使う際に、見やすい外付けファインダーとして入手したのが、FUJISHOの28ミリファインダーでした。FUJISHOというのはカメラや用品を扱っていた藤澤商会が販売していた商品でした。藤澤商会は、東京で開催されていた中古カメラ市の常連店でしたが、残念ながら2014年4月に閉店してしまいました。
まずは、オーソドックスにライツミノルタCLに28ミリファインダーを付けてみました。やはり様になりますね。
今日紹介するのは、PENTAX製のリバースアダプターのセットです。セットの構成は、写真の左から
A:リバースアダプター。フィルター径49mmのレンズを逆付けするためのアダプターです。カメラ側のマウントはM42
B:52mm/49mmステップダウンリング 兼 49mmのメス/メス変換リング
C:49mm/52mmステップアップリング
このリバースアダプターのセットは、接写のためだけではなく、改造レンズ遊びにも活躍します。その遊びをするためのキーになる輪っかが、この真ん中のBです。49mmのメス/メス変換リングであることがポイントなのです。このメス/メス変換リングは、他社でも販売されているものに比べ、かなり薄型であるため、とても重宝します。
以前に紹介したように、スライドプロジェクターのレンズ CABIN 150mm F3.5にマウントを付ける改造をする際にレンズの筐体にピッタリ嵌るフードを利用しましたが、それをM42マウントに変換するのに活用しました。
フードは55mmのネジ径(オス)ですので、55mm/49mmステップアップリング、そしてリバースアダプターセットのB、さらにAを組み合わせ、M42マウントに変換しました。あとはフランジバック調整に中間リング(外観がシルバーで2個連結)とM42ヘリコイドリング、さらにM42/ソニーEマウントの薄型アダプターを使ってカメラに装着しました。
こんな感じで、いろいろな道具を使いながら、遊んでいます。
※カメラ/レンズの分解や改造は自己責任でお願いします。
月刊のカメラ雑誌、現在では有名どころでは「デジタルカメラマガジン」と「CAPA」がありますが、15年ほど前には「アサヒカメラ」「日本カメラ」「カメラマン」なども含め多数刊行されていました。その中で異彩を放っていたのが、写真工業出版社が発行していた月刊誌「写真工業」です。1952年の創刊で、21世紀になっても続いていましたが、残念ながら2008年12月号で休刊となってしまいました。創刊当初からカメラのメカニズムやフィルムの専門技術の記事が多く掲載されていました。2000年頃からオールドカメラやレンズの記事が増えてきて、最後の数年間はオールドレンズとカメラの記事がかなり多かったという記憶があります。休刊までの数年間のものを少しだけ集めました。写真はその中の数点。
また、月刊誌掲載の記事をまとめて別冊も発行していました。カメラやレンズ関係では、下記の別冊が発行されていました。写真工業出版社のHPを見ると、2023/10月現在、まだ在庫がある書籍もあるようです。
世界のM42マウントレンズ
世界のライカレンズPart1、Part2、Part3、Part4
ライカのレンズ
クラシックカメラの旅
写して楽しむクラシックカメラPart1、Part2、Part3
こだわりのレンズ選びPart1、Part2
ニコンとライカの研究
こだわりのカメラ選びPart1、Part2
カメラ名の語源散歩
誰も書かなかったライカ物語
スプリングカメラでいこう
魅力再発見・二眼レフ
復活レンジファインダーカメラ
これらの別冊は各テーマでまとまっているので、オールドレンズやカメラの素性を調べるのにけっこう重宝しています。
オールドレンズ、カメラの素性を調べるのに有効な参考書として、朝日ソノラマ社が刊行していた「カメラレビュー クラシックカメラ専科」が有名ですが、このクラシックカメラ専科のシリーズの前に朝日ソノラマ社は「季刊カメラレビュー」という雑誌を1977年から1984年まで刊行していました。
内容は、新製品のカメラやレンズの紹介記事、特にメカニズムが詳しく書かれていました。さらに一部のページでクラシックカメラが紹介されていました。例えば、写真のNo.3「特集 レンズ」(1978/5発行)に掲載されている内容は、
・レンズのあゆみ、レンズの味、最近のズームレンズ
・特殊レンズのすべて(魚眼、アオリ付き、マクロ、ソフトフォーカスレンズなど)
・有名レンズ物語
・日本で買える35ミリカメラ用レンズ一覧
・新鋭カメラ技術公開:ミノルタXG-E
・モダンテスト:フジカAZ-1、ミノルタXD
・最新カメラ分解:アサヒペンタックスME
・メカニズムトピックス:メタルシャッターの歩み
・クラシックカメラ:フォス・デルビー、ミカオートマット
・幻のカメラを追って:コニカドミレックス
・付録ソノシート:モードラ・ワインダー音パレード
最新カメラとして掲載されているカメラ名を見ると、時代がよくわかるかと思います。ソノシートというのが懐かしいですね。
この中のクラシックカメラに関する部分を独立させシリーズ化したのが「カメラレビュー クラシックカメラ専科」になります。
このカメラレビューの刊行時期は、MF一眼レフが、自動露出、プログラム露出、ストロボ自動露出、自動巻き上げ、ズームレンズの台頭、と進化していった時代にあたります。全33号のうち半分程度しか収集できていませんが、この時代のカメラやレンズの情報を得るのに、とても重宝しています。
カメラ店の中古フィルター売り場で面白そうなフィルターを見つけました。New-View ND2-400と書かれたフィルターでした。
ND2からND400まで減光量を可変できるNDフィルターです。偏光フィルターのように前枠が回転し、枠にはMinからMaxまで印が刻まれています。
Minの印の位置ではND2の薄い色のNDフィルターとなるようです。
前枠をMaxの方向に回すと色が濃くなります。
さて、実際にフィルターを装着して撮影してみましょう。まずは基準としてフィルター無しの場合。
次にMinに近いところ。ほぼND2になります。ISOとWBと絞りを固定してありますが、わずかに色づいています。この程度なら簡単に補正できるレベルと思われます。
さらに前枠を回してフィルターを濃くしていきます。ND16位かと思います。ND2とはほとんど同じです。
さらに前枠回していくと急にフィルター濃度が濃くなります。ND400に近くになっているようです。よく見るとわずかに上半分が暗くなってきました。少しだけ露光ムラが出てきたようです。
そして前枠の目盛りをMaxにすると、大きくX字状の露光ムラが出てきました。色も紫がかった着色をしています。これは使えません。さらにもう少し回すとこのX字状のムラは解消していきます。
OM-D E-M1+G 25mm F1.7 ASPH.+New-View ND2-400
若干の色づきがあり、使い方にコツが必要ですが、可変NDフィルターとしては使えそうです。必要に応じてNDフィルターを何枚も持ち歩かなくてすむので、重宝しそうです。
古いレンズやカメラの素性を調べるときには、webもありますが、情報の信頼性の観点から、なるべく紙の出版物からの情報を加えるようにしています。
そんな時に頼りにするものの一つとして、朝日ソノラマから刊行されていた、カメラレビュー、クラシックカメラ専科があります。
1978年に創刊号が出てから2007年の84号までの約30年間、クラシックカメラの貴重な情報を提供していました。昔から少しずつ買い足してきましたがまだ全体の1/3程度しか入手出来ていません。本当は全部集めたいのですが、置く場所もなくて。レンズでさえあちこちに置かれていて、最近はどこに置いたかわからなくなっている状況ですので、本はなかなか増やせない状況です。
とは言え、書かれている情報はとても重宝します。どこに書いてあるか探すのがとても大変ですので、所有の本の目次をちょっとずつデジタル化しているところです。まだ完了まではしばらくはかかりそうです。
ジャンクレンズを探していると、時々、先端のフィルター枠が歪んでいるレンズを見かけることがあります。このようなレンズのフィルター枠の歪みは、ペンチで直していたのですが、なかなか上手く直すことができませんでした。
フィルター枠の歪み修理用のツールとして「レンズバイス(レンズ万力修理ツール)」というものがあるのを知り、さっそく注文してみました。
表が48mm径くらいから、裏が27mm径からの小レンズ用になっています。
手元には先日紹介した京セラAFレンズのKYOCERA LENS AF 24mm F2.8があります。ジャンクとして購入したものなのですが、フィルター枠が少し歪んでいました。
それでは修理開始です。
まずレンズバイスを、歪み部分にかかるよう嵌めて、万力のネジを少しずつ締めます。少しずつ位置を変えながら、締めて緩めてを何度も繰り返すと、だんだんと歪みが修正されていきます。一度に思い切り締めずに、位置を少しずつ変えながら、締めては緩めの動作を何度も繰り返すのが良いようです。
何度か締め緩めを繰り返したところ、かなり直ってきました。今回は完ぺきではありませんが、一応、ここまで歪みが直りました。
他にも歪みのあるレンズありますので、試してみようかと思います。
中古カメラ店のジャンク用品コーナーで変わったアクセサリーを見つけました。穴あきフードのように見えたので、あまり確認せずに入手しました。
さて家に帰ってよく見ると、どうもフードではなさそうです。どうも先端の開いた側に、レンズのマウントを入れると収まりそうに見えたので、いろいろ試してみたら、ライカマウントのレンズがぴったり収まりました。
もしかするとあれかな?と思い、調べてみたら、リコーGXRのレンズマウントユニットA12に付属していたマウントチェッカーのようでした。後玉の飛び出たレンズが、A12マウントユニット内部の部品に干渉しないかどうかを確認するチェッカーです。リコーHP掲載の仕様を見るとA12のフランジバックが27.8mmとのことですので、このチェッカーで確認すれば、これよりフランジバックの短いミラーレスカメラで使う場合は、目安にはなりそうに思えました。所有しているライカマウントのレンズの中で一番後玉が出ているレンズにチェッカーを装着してみましたが、はみ出ることはありませんでした。このレンズはソニーEマウントでは、マウントアダプターを介して問題なく装着できます。
※正規の使い方ではありませんので、このような使い方をされる場合は自己責任でお願いします。
クラシカルな単体露出計SEKONIC Studio Sです。
今から50年以上前のカメラには露出計が内蔵されていないことが多く、正確な露出を決めるために単体の露出計が使われていました。このSEKONIC Studio Sは、その中でも最も有名な露出計であるSEKONIC Studioシリーズの最初期の製品です。実は今でもほぼ同型の製品(スタジオデラックスIII L-398A)が販売されています。
SEKONIC Studio Sは1957年発売なので60年以上前の製品ですが、今でもちゃんと動きます。セレン光式露出計なので電池不要です。もちろん正確な値を示していました。
付属品として、スライド、白色平板、光角度板、革ケースが付いています。
どういうふうに使うのか、詳しくは取扱説明書を参照ください。何と今でもセコニックのHPから取扱説明書のコピーをダウンロードできます! すごいですね、60年以上前の説明書ですよ。