迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

水中でも悪天候でも撮影できるタフなやつ ニコン NIKONOS-III

2022-06-18 23:27:36 | Nikonos mount

ニコンのレンズ交換可能な防水カメラNIKONOS-IIIです。初代 NIKONOS (ニコノス)から数えて3代目。フィルム巻き上げ時のコマ間隔を一定にするためにスプロケットが導入され、II型までに比べボディの横幅が大きくなりました。
本機がニコノスシリーズ最後のフルメカニカル機で、電池無しで動きます。

 型式     :135判(35mmフィルム)フォーカルプレーンシャッター式防水カメラ
 耐水深    :50m
 レンズマウント:ニコノスマウント
 ファインダー :採光式ブライトフレーム(35mm、80mm)付き、
         パララックス補正マーク(0.8m)付き、倍率0.61倍、視野率約84%
 シャッター  :上下走行式、メタルフォーカルプレーンシャッター、
         B(バルブ)、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500秒、等間隔目盛り
 フィルム送り :レバー式、一動作でフィルム送りとシャッターセット完了、
         回転角約73度、自動復元式撮影コマ数計付き
 巻き戻し   :引き出し式のクランク式、巻き戻し完了確認機能付き
 大きさ    :約144×99×47mm(ボディのみ)
 重さ     :620g(ボディのみ)

巻き上げレバーとシャッターボタンは兼用になっています。まず巻き上げ前はレバーが前方に突き出しています。

それを手前側(ボディ側)に持ってくるとフィルム巻き上げが完了します。さらにそれを手前側押し込むとシャッターが切れます。なかなかユニークな機構ですが、片手でワンアクションで巻き上げとシャッターができるので、水中の場合はとても使いやすそうです。

 

NIKONOS-IIIを使うにあたっては、通常のカメラと異なり、いくつかの重要なお作法があります。
(1)カメラをあけるときは、まずレンズを外すこと
(2)次に、専用金具を使って、ボディ外側ケースと内側本体を分離すること
もう少し詳しくみていきたいと思います。
レンズを外したボディをストラップ根元についている専用金具を、ボディ左右の横側にある突起に引っ掛けてテコの原理で上方向に浮かすように動かします。突起は左右両側にありますので、同時に動かします。

そうすると外側ケースと内側本体が分離します。

完全に分離するとこのような形になります。

そしてフィルムの装填は、本体の裏側の圧版の下を通して右側スプロケットに挟んで少しだけ巻き上げて準備完了です。あとは元通りに組み立てます。

実は専用金具がとても大事なんです。中古で入手される際には、必ずこの専用金具が付いているかどうか確認してください。この金具がないとフィルム装填ができませんのでご注意を。


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