岩千晶のつれづれ日記

教育工学を専門とし,高等教育における学習環境デザインに取り組むママ研究者の岩千晶が気の向くままに書いている日記

祝・夫簿記合格&企業人の学習意欲の源

2006年03月11日 | Weblog
3月、そうこの締めの時期になると夫の資格検定試験が始まる。前回はJAVAでしたかね?(忘れた)今回は簿記の試験を受けて見事合格。といってもまだ3級ですが。

夫はSEだけれど、会計周りのシステムを組む際に会計業務が分かっていないと提案ができないということを以前から感じていた。そこで今回簿記資格をとることを業績評価表に埋め込んだらしい。

それにしてもこの夫は、半期に1-2こづつ資格を着々と獲得していっている。資質的なところもあるだろうが、彼の学習意欲は一体どういうところから湧き上がってくるのか。

社会人に対する学習の動機付けというと、インセンティブの存在が大きいのではないか。彼の場合も業績評価の項目の1つとして資格取得をあげている。給与にも多少関係するのでインセンティブにあたる。けれど、彼を見ているとインセンティブのためだけではない気がする。今取り組んでいる仕事、あるいは将来必要とされる能力に直接関係のある資格だからこそ一生懸命取り組んでいる気がする。

社会人の研修には、いくつかの種類がある。全体研修や営業研修、OJTのような研修。これは私の個人的な経験(研修受講経験や周りの研修受講反応)がもとになっているが、OJTは自分の部署の仕事に直接関係しているから積極的に取り組む姿勢が見受けられる。しかし、全体研修では自分の仕事と結び付けて考えることが難しく、社員はやらされている感をぬぐえず、これは仕事と割り切って取り組み、結果単なるイベントで終わってしまう…場合が多いのではないか?

全体研修でもプログラミングの構築や商品の説明会などではまだしも、営業系のコミュニケーション研修や話法に対する研修に関しては特にイベントで終わってしまう感が私の中にはあった。

営業と一言でいっても、顧客や売るものが違うとそのやり方は様々である。なのに、コミュニケーション研修の内容は最初から出来上がってしまっていて、基本はそのパッケージに沿って研修が行われるという印象を受けた。実際の業務との関連性を見過ごしているものが多いのではないかと感じた。

学習意欲の源はいろいろあるだろうか、やっぱり業務に活かせると感じられるものでないとイベントで終わっちゃう。けれどいまの企業研修はパッケージになってしまっているものが多すぎて、学習者である企業人のニーズを反映し切れてない気もするし、その場その場のやりとりを引き出してない気がする。まぁ1回限りの研修だから仕方ないのかもしれないが。

業務に密接な関係を感じられる研修…学習…夫にインタビュー調査でもしてみようかしら。笑