ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

ケアンズ行:絞殺者から大聖堂へ

2022年03月13日 | オーストラリア:ケアンズ

2019年9月のケアンズ5日目。


ぬかるにカフェでの朝ごはん
の後は、ケアンズの南西に広
がるテーブルランドと呼ばれ
る高原地帯、アサ―トンテー
ブルランドへ出かけました。


前日のキュランダはケアンズ
から北西に位置し、テーブル
ランドの北限に近い場所でし
たが、高原の南の奥深くへ


徐々に高度が上昇していきド
ライブにはもってこいな眺め



1時間半ほどで到着したのは
高原の中心部に位置するダン
バラ国立公園。世界自然遺産
クイーンズランド湿潤熱帯地
域でもあり、ここにあるのが

カテドラルフィグツリー🌳
直訳で大聖堂イチジクの木


クルマを停め、高原らしい平
坦な遊歩道を歩いて行くと、



忽然と姿を現す見たこともな
い巨木。というよりも立ち尽
くす緑の小宇宙のような樹



樹齢500年、高さ50m近い、
大聖堂という名に相応しい荘
厳さ。鳥肌が立つような神々
しさ。言い得て妙なる命名


イチジクは恐竜が闊歩してい
た、今から1億4,000万年~7,
000万年前の白亜紀にはほぼ
今の形になった言われる植物


イチジクが着生植物として他
の木に寄生し、いずれは巻き
付いた宿主植物を絞め殺して
いくため、絞め殺しのイチジ
ク(Strangler Fig)と呼ばれて
いるとは初めて知りました。



その種はゴマ粒ほどの大きさ
で、鳥やコウモリのフンで運
ばれ、森の中の樹上で発芽。
成長とともに気根と呼ばれる
根を下に伸ばし、地面に到達
すれば根は幹となり、無数の
幹に支えられたイチジクは宿
主が枯れた後も生き延びる。



枝は枝で陽を求めて上へ上へ
と伸び、このイチジクの樹冠
はオリンピックプール2つ分
の大きさで、葉の重さは1ト
ンにも達するとみられます。



乾季にはその葉がすべて落ち
大地の糧となるもののすぐに
新しい葉が生えてくるそう。


その枝も幹も今や別の寄生植
物の宿となり、その数10種類



くまなく何かが取り付いて、



独特の景観を生んでいます。



植物だけでなく、無数の小動
物や虫もここを棲み処
事処として暮らしています。

ニオイネズミカンガルー。ネ
ズミ似の原始的なカンガルー


ベニビタイヒメアオバト

こんなカラフルなハトなんて


絞殺者(strangler)といわれた
木が何百年の歳月をかけて大
聖堂と呼ばれるまでになる。

(※締め殺しの木の間には宿主
が枯れた後の空洞が、そのま
ま残っていることもあるそう)


自らは取り付かれても生き残り



今では惜しみなく与え続け、
森を肥し育んでいる存在に

ヒトの時間では推し計れない
樹の時間。世界遺産として守
られ、温暖化を生き延びてい
けることを願うばかりです。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ケアンズ行:ぬかるみカフェ | トップ | ケアンズ行:バリン湖畔のテ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

オーストラリア:ケアンズ」カテゴリの最新記事