ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

クイーンズタウン行:クロムウェルと思い出のミリー

2022年12月07日 | 南島:クイーンズタウン

2021年4月のクイーンズタウ
ン3日目。どこも絵はがきの
ように美しいワナカを出て、



旅行の前から行こうと決めて
いた場所に向かいました

国道6号線の両脇、延々と続
く果樹園。リンゴかモモかな


あれはブドウ棚なんだろうか



ワイナリーとはまた違う眺め



果実が実り、守るような山



それ以外は人っ子一人いない
場所でクルマもごくわずか。



カード決済の無人販売所



到着したのはセントラルオタ
ゴのクロムウェルという場所



果実の郷として知られます。



なぜここに来たかったのかと
言うと、かつてのボランティ
ア仲間がここのどこかの老人
ホームに入居したからです。


といってもそれは6、7年前の
話で、元気ならすでに93歳。


どこのホームかも知らず、会
うことはかないませんでした
が、彼女が踏んだ大地を私も
踏んでみたいと思いました。


彼女のニックネームはミリー
クロアチアからの移民で本名
はミリアムではなかったか


ボランティア先のチャリティ
ーショップで知り合い、数年
一緒に働きました。気さくで
分け隔てのない大らかさと芯
の強さを持つ苦労人でした。


彼女は第2次大戦前にNZの伯
父さんを頼り、10代前半で海
を渡りました。パスポートを
取りに行ったときに、オウム
がカードを引く占いがあり🦜
「地の果てまで行く」
「男に苦労する」

というカードが出たそうです。


「私の人生はその通りだった」
とミリーは言っていました。


地の果てのNZに引き取られ、
伯父宅で苦労し、結婚相手に
も苦労させられて離婚。女手
一つで娘を育てあげました。


2014年の85歳のときに交通
事故に遭い、多数の骨折と片
耳を失う大けがを負いながら
その後ボランティアに復活し
たものの、心配した娘が母親
を説得して、嫁いだ先のクロ
ムウェルに引き取ることに。


ミリーは最後までオークラン
ドを離れることに抵抗してい
ましたが、自分でもちょっと
した接触事故を起こし免許を
返納しなければならなくなり
独り暮らしを断念しました。


その後、隣人だった母子がク
ロムウェルまで彼女を訪ね、
「元気にしている。新しい生
活を気に入っているらしい」

と、知らせてくれました。


ミリーの本名は複雑でクロア
チア語の名前+旧姓で、入院
したときも本名を知らなかっ
たため、個人情報保護のため
問い合わせや本人確認を拒ま
れ、別のルートで入院先を知
り、私は本名を知りません。


クロムウェルにたくさんの老
人ホームがあるとは思えませ
んでしたが、本人の消息を探
しあてるよりも、彼女が心安
らかに受け入れた場所に立ち
彼女を想うことにしました。

誇り高き人ミリー
出会えて良かったです。




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