ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

ハワイ行:最初で最後のオノ・ハワイアン・フーズ

2018年04月01日 | ハワイ:オアフ島

ワイキキから人工水路のアラワイ運河を渡って、

やってきたのはカパフル通り沿いの
オノ・ハワイアン・フーズ


店内を埋め尽くす年季の入った写真に圧倒されます

白黒写真も多いことから、どれだけ年代物か。


中央には神棚



この脈絡のなさからみて(笑)飾ったというよりも

お客がくれたものを全部貼ってみたもよう
ビニールに入れて埃がかからないようにしているところに
几帳面で古風な人柄がを感じられます。


ここは伝統的ハワイアン料理の老舗中の老舗

何はともあれ表敬訪問すべき場所
と思い、テクテク歩いてやってきました


店内は満席でひっきりなしに人が入っては出て行き

予約もなしに最後の1席に座れたのは幸運中の幸運でした。


伝統料理の中でも看板のラウラウ

こんな食べかけ写真でスミマセン
タロイモの葉に包んで6時間蒸したものだそう。
伝統的な作り方を踏襲しているので時間がかかる


身はホロホロなのにパサパサ感はまったくなく
油分がいい塩梅に溶けてしみ込み、風味はしっかり包まれています。
ハワイアンのソウルフードといえばコレなんだそうな。


中央はロミロミサーモン。さいの目切りのサーモン、トマト、玉ネギ
紫のペーストはタロイモをすったポイ。米食以前の主食



アヒポケ

マグロのポケ
(※さいの目切りのマグロの刺身)
これがご飯にのっかればポケボウル=マグロ海鮮丼


デザート



たまたま席がレジの横だったので、忙しそうなオーナー夫妻の
日系人に見える奥さんに英語で声をかけてみました。


「店名のONO(オノ)は、もしかして苗字ですか?」
という、かーなーりトンマな質問


ONOがハワイ語で「おいしい」なのは有名ですが、日系人だったら
「小野さんもアリ
という一か八かの篠沢教授に全部並みの博打


その答えは















「ニホンジン?」


「はい、そうです。」
急に会話が日本語に。


「ONOはハワイ語で『おいしい』なのよ。」
やっぱりそっちかー


でも篠沢教授に全部いったおかげで、会話が始まり
奥さんは沖縄からの移民の確か3世、ご主人は日系ではなく
店はご主人の韓国人の母親が始めたものなんだそうです。

「アレ(の日本語は)全然ダメ
と太鼓判を押されていたご主人(笑)
黙々と給仕していました。


この話の中でラウラウを6時間蒸すことも
お米を知っている日本人には、タロイモをすったポイは
おいしくなかったこと(笑)
などいろいろうかがい、私たちもNZへの日系移民だと告げると
興味をもってくれました。


素朴な料理、素朴な雰囲気、素朴なもてなし・・・
そのどれにも心がこもっていて、温かく心が落ち着くひとときでした。


「再訪決定
の鐘が心の中でガンガン鳴り響きました。


しかし、大変残念なことに、この訪問から4ヵ月後の2017年8月に
1960年8月から57年続いたオノ・ハワイアン・フーズは
大勢の人たちに惜しまれながら閉店してしまいました。


残念な限りですが、最初ながらも最後に訪れることができ
人の一生のような長い歴史のほんの一コマでも共有できたことを
嬉しく思います。

経営者の皆さま、長い間お疲れ様でした
そしてお目にかかれ食事ができたことに感謝します。
どうか皆さま、お元気で。