今年2組目のペアの巣が出来上がって僅かの日が過ぎた6月21日、スズメが車庫に入り込み、翌日夕方には巣の中の柔らかい敷き草などが乱雑に放り出され、さらに車の上には無残に割れた卵が残されていました。スズメの仕業に間違いないが、四六時中ついていてあげることなど到底できないし、それでも何とかしてあげられなかったことが悔しい。ツバメが反撃したかどうかは分からないけれど、恐らくツバメがいない時を狙って侵入したものと思われる。 巣材は何とか巣に戻し卵もふき取った、が、次の日の朝、巣のメスにはとても過酷な出来事が。 巣に行くことはもう出来ないと知っているメスは、電灯の電線にずっと留ったまま、何か具合が悪いような困ったようなそんな仕草を暫くしていたかと思ったら、そのまま卵を一つ生み落としてしまいました。。もちろん落ちた卵は割れてしまい、生んだ当のメスはしばらく途方に暮れた様子でしたが、その内落ち着いたのか外に飛んで行ってしまいました。 ツバメは1日に1つずつ卵を産むそうですが、生む場所も育てる場所も奪われたメスがともかく生み落とすしかなかったのは哀れでなりません。 巣の前に樹脂の紐やCDを下げたりしてみましたが、さらにスズメはしつこくやって来ました。 ツバメの巣を襲撃する天敵は、スズメのほかにカラス、そして蛇もだそうですが、スズメは本当に厄介です。彼らも生存を賭けて真剣なのは分かるのですが。。
6月24日夕方、スズメは来なかったらしく荒らされた様子はありませんでした。
6月25日、巣を荒らされたペアかどうかは定かではないですが、新たな2羽がやって来て巣作りを始めました。 このペア、荒らされた巣がある付近には決して近づかず離れた場所にいることから、もしかすると同じペアなのかもしれません。 ツバメは羽の模様だけでは判別が難しいです。 しかし困ったことに、電灯の電線に土を付け始めたのでこれはまずい(電線に巣材はくっつかない)ので仕方なく電線にカバーを掛けて止めさせ、 代わりに荒らされた巣とは反対側の壁に、泥が付きやすくなるケーブルの切れ端と金具を取り付けて誘導したら、こちらの思惑通りに巣材を運び始めました。 6月27日現在、巣は7割くらい出来上がりました。作り始めるととっても早い。土(泥)とともに細い枯草を運んできて、驚くべき繊細な動作でそれを折り曲げて土に馴染ませ巣を作り上げていく様子はまさに天から授かったものと思える匠のような技です。車庫にやって来た時から、私が近くにいても全く怖がる様子がなく平気だったので、やはり同じ子たちかもしれません。
放棄されてしまった巣には、スズメが来ないようにネットを掛けてあるのですが、今朝また車庫に入り込んだ、かと思ったらそれを見つけた巣作り中のツバメが物凄い勢いで追いかけて、外に追い出していました。 南国から数千キロも飛んできて我が家の車庫を選んでくれたのだから、ぜひ元気なヒナが生まれますように。なにも出来ないけれど影から応援。
手前上にある黄色いネットを掛けてあるのが、スズメに荒らされた巣。奥の壁に土がついているのが、今回の2羽が作り始めた巣
新しく巣を作り始めた子(多分オス) 急遽取り付けたケーブルの切れ端に土を丁寧に付けて補強している
3月と4月から来ている2羽は、スズメで大騒ぎとなっていた先週も、夜になるといつものようにやってきてねぐらにしています。 スズメの襲撃でこちらも不安になり、あるいは今年はもうツバメは来ないかも知れないと思い、寂しさがこみ上げてきた時も、この2羽の存在は救いでした。
6月21日は夏至、ついこの間春分だったと思ったらもう今年も半年過ぎてしまいました。慌ただしく日が流れていますが、昼が長く夜7時くらいまで外で作業が出来るのは嬉しいです。楽しみに待っていたマツヨイグサ(待宵草)が咲き始めました。