今回は5月11日の記事に続く『漢字の読み方』に関する話です。
先日の朝、会社に出社すると私の机の上に一通の封筒が置いてありました。封筒に添えられていたメモには、
「この請求書を〇〇さんに持って行って下さい。清水亭の工事の分と言えば判ります。△△より。」
と書かれていました。同僚の△△さんはこの日は有給を取って休んでいるので、代わりに私に請求書を持っていってくれ、と言う事なんでしょうね。お客様の〇〇さんと言う会社には私も一度行った事があるので問題はありません。車で10分くらいで行けます。
ただし、一点、問題がありました。それはメモに書かれていた『清水亭』の読みが判らない事です。読み方が判らないので、メモに書かれているように、「清水亭の分の請求書です。」とお客様に話をする事ができません。周りにいた同僚達にも『清水亭』の読み方を尋ねたのですが、誰も読み方が判りません。これには少し困りました。せっかくの休みの日に同僚の△△さんに電話で聞くのもなんか悪いですしね。
そんな状態だったので、私は腹をくくってお客さんに『清水亭』の読み方を教えてもらう事にしました。「読み方が判らないと言って激怒するようなお客さんではない。」と別の同僚に聞いたので、私の営業手法の1つの西田敏行風スマイル(別名:上島竜兵風スマイル)を使って切り抜ける事にしました。
ただし、「申し訳ありませんが、これは〇〇亭と言う読み方でよろしいんですか?。」と聞く必要はあるので、私としての読み方を1つ決める(予想する)事にしました。私が想像した『清水亭』の読み方としては、
1.清水の舞台から飛び降りるで有名な清水寺の『きよみず』
2.清水の次郎長で有名な『しみず』
3.澄んで綺麗な水を指す『せいすい』
の3つなのですが、後ろに『亭(てい)』と言う単語がついているので、雰囲気から想像して私の一番予想は『清水亭=きよみずてい』に決まりました。なんか京風でいい感じの名前です(ちなみにお客様は飲食関係の会社です)。
そして、請求書を持ってお客様のところに行き、担当者の方に、△△さんの代わりに請求書を持参した事を告げ、
「きよみずていの工事の分との事です。すみません、きよみずていと言う呼び方でよろしんでしょうか?。」
と尋ねました。それに対して担当者の方から返ってきた言葉は、
「き・よ・す・い。」
でした。一文字ずつ噛みしめるようにゆっくりと言われたので、少し怒っていたのかもしれませんね。
その後は、「請求書は確かに受け取りました。」と言われて別れましたが、まさか、予想していた3つ以外の読み方が来るとは思いませんでしたね。会社に向かって軽トラックを運転しながら私は少し笑ってしまいました。完全に予想外でしたね。
会社に戻って事務担当の同僚に、「きよすいでした。」と報告したところ、今後は間違ってはいけない、と言う事で読み方を顧客管理システムに登録していました。一度データベースにインプットしてしまえば今後は大丈夫でしょう。
以上、「日本語の読み方って難しいな。」と改めて思った請求書の話でした。
この年齢になっても、まだまだ知らない事で世の中はいっぱいですね。また1つ勉強になりました。