裏庭のアジトを散策中のこと。
タッタッタッタッ
凄い勢いで走ってきたかと思ったら
サササササーッと目の前の木にべべが駆け登った。
きゃあ、べべカッコいい!
さすが男の子だねぇ。
何事もなかったかのように更に上を見上げるべべ。
本人も気持ちよかったんだろうなぁ。
でもね。しばらくしたら、さかんに下を見ては落ち着かない様子。
そして、出ない声で鳴き始めた…
ヒャア、ヒャア
エッ!?もしかして登ったはいいけど降りられないわけ?
踏み出そうとするけどどう降りたらいいかわからない…
そんな~!
下で手を思いっきり広げて呼んでみる。
べべー、おいで!
だからといって飛び降りるわけないか!
私も正直言って受け止める自信はない!
ゲッ、どうしよう!?
脚立は…?
おかあさん気分の私は周りをウロウロ脚立を探してまわる。
べべが意を決して足を1歩踏み出す。
ああっ、危ない!
枝にくるりんとぶら下がるべべ。
さすが猫!身軽い!
枝の上に立ち上がったべべは次の1歩を踏み出す。
落ちそうになりながら、ズズズーッと踏みとどまる。
何か手に汗握ってしまう…
助けてあげたいけど助けられない無力な私…
そしてとうとう爪をひっかけながら木から降りたべべ。
思わず、
べべ良かったね~
と抱きしめた。
すると、嫌がって
サッサと私の腕からすり抜けていったべべ。
何でぇ~
あんなに心配してやったのに…!
でもまあ、一番怖い思いをしたのはべべだけど…
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