私…

　
　生まれは、大分県は津久見市。
　セメントの町と言われる町です。

　でも、橋の下で拾われました。
　そう言われて育ちました。

　妹は山のてっぺんで拾われたそうです。

　そう。私たち姉妹は拾われっこなんです。

　なーんてね。
　昔からずっとうちの母がそう言ってたんです（笑）

　だから、私は橋の下で拾われる前は
　実は、宇宙船に乗ってやってきた星の子だったって思っています。
　誰かから聞いたわけではないんですけど、そんな夢を時々見るんです。

　アンドロメダ座M31星雲からやってきた星の王女さまで、
　悪者が私の星を牛耳ろうとしていたので、家臣が生まれたばかりの私を
　こっそりと宇宙船に乗せて逃がしたのです。
　はて、どこかで聞いたことがあるような…

　行き着いた先は、ン十年前の大分県津久見市のある橋の下。
　新婚時代に津久見市にいた私の両親が拾って育ててくれたってわけ。

　ん～
　もうン十年も経つのに、だーれも迎えに来てくれないんです。
　私の星…。もう誰もいなくなってしまったのかなあ…

さんぽんばあちゃん

　　さんぽんばあちゃん

　　
　　まだまだ、私がかわいい盛りの頃…（？）
　　ある日、散歩に連れて行ってくれたお隣のおばあちゃん。
　　それ以来、庭で遊んでいて、塀越しに通りを行くお隣のおばあちゃんの足元が見えると
　　塀の下から覗き込んで声をかけていたそうです。

　　「さんぽんばあちゃん（散歩のばあちゃん）」

　　よっぽど、楽しい散歩だったんでしょうね。
　　もう昔すぎて、よく覚えていないんですが、
　　塀の下から道行く人を眺めていた記憶はあります。

ボーナス

　　なあ、なあ、

　　　　ボーナスち

　　棒になっちょん

　　　ナスのことなん？


　　むかーしむかし、まだ私が子どもの頃。
　　夏と冬のその時期になると、
　　「ボーナス、ボーナス」と
　　父も母も浮き足だっていました。

　　私には、何のことだかさっぱりわからず
　　密かに、棒になっているナスのことを思っては
　　何が嬉しいんだろうと思っていました。

　　棒になったナス
　　今なら一度、見てみたかったですね。