ノーブル・ノーズの花の穴

麗しき本音のつぶや記
~月に1度ブログ~

あなたはオーギュに「NON」と言えない

2005-10-12 19:13:02 | 


ジルベール・コクトー 
わが人生に咲き誇りし 最大の花よ



「嫌い」で検索したら、「好き」なコミックが紹介されていた。

「風と木の詩」 竹宮恵子 小学館

冒頭の詩で始まるこの古い作品を、リアルタイムで読んでいた。
しまいこんでいた全17巻を、押入れから引っ張り出す。

寄宿舎で過ごす美少年、セルジュとジルベールの心のもつれ合いが、ドラマティックだ。
「Non」という、おフランスなセリフも、確かにゾクゾクする。(笑)

ああ、そうだった。
当時、若かったせいもあり、4巻目で登場したオーギュがジジ臭く思えて、
その魅力に気づかなかった。(笑)
今なら青い2人より、タイプかも。

彼は冷たく見えて、けっこう人間臭い。
嫉妬したオーギュが、2人をマルセイユの邸に呼びよせるところが、
個人的にはクライマックス。
だってセルジュまで…、ああ!
ゴリエでなくても、オーギュの前では「Oui」と言ってしまうだろう。(笑)

誰もが詩人

セルジュとジルベールがかけおちした後、オーギュは出てこない。
その後、ジルベールに「会う」オーギュの悲しみは、描かれていなくても想像を絶する。

相手を支配しようとする者の孤独。与えられない者の悲しみ。

竹宮さんは、上品でプライドの高いキャラに熱い血を通わせる。

この作品は、単なるホモマンガではない。
優美な音楽と風を感じる、芸術的なゴシックコミックだ。
読めば誰かに、愛を語りたくなるだろう。(笑)

今回、書くきっかけになったのは
peach-gardenさんの 『お耽美道場』より 10月1日の記事


蓮音はオーギュに似てる。

ノーブル・ノーズ
わが人生に咲き誇りし 最大の花よ


遠き青春の夢の中

紅あかと燃えさかる

紅蓮の炎よ…

きみは わがこずえを鳴らす風であった

風と木ぎの詩がきこえるか

青春のざわめきが―

おお 思い出すものもあるだろう

自らの青春のありし日を―

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2 コメント

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初めまして (アラン)
2005-10-12 21:13:32
トラックバックありがとうございます!



この漫画、たまにすごく読みたくなります。



主人公二人は嫌いなんですけど、最後のセルジュによる詩的なセリフ(?)はすごく好きですね。



まぁ、私にとっての花はオーギュなのですが。
返信する
アランさんへ (マーブル)
2005-10-12 21:45:20
ご訪問ありがとうございましたー。

オーギュ、いいですよね。

私も抱かれたいですっ。(爆笑)

ああいう、陰のある高飛車な男はタイプです。

アランさんのおかげで、ダンボールの中のなつかしいコミックをかたっぱしから読みました。(笑)

「ベルばら」も好きですよ。ロココ調がいい!
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