ノーブル・ノーズの花の穴

麗しき本音のつぶや記
~月に1度ブログ~

世界に一つだけのネックレス

2020-02-12 10:43:30 | おでかけ

ネット予約は嫌なので、
アトリエに、直接電話して申し込んだ。

オーナーと思しき男性が、 色の車で送迎すると言うので、
用心深い私は、名前を聞いた。
しかし男は、社名でいいから必要ないと、名乗らなかった。
車体に、ロゴは入っていないと言う。

しつこい私は、ネット上に、
オーナーの顔写真とプロフィールを見つけ、
迎えが来た時に、わざと、
「○○さんですか? ○○です。」と、名前を言ってやったが、
「今日は、5人です。」と、
車の乗り方を示唆するだけで、挨拶も無し。

後から来た、生徒のオバサマ4人を乗せて、
閑静な住宅街へ向かう。

アトリエに着くと、オバサマ達は、
いつもの作業をテキパキと始め、
体験教室の私は、台の前で、
ガラスの選択、手順を説明され、
「じゃあ、やってください。」と、そのつど放置。

オーナーは、別の部屋に行ってしまい、
呼ばれるまで、何やらPCを見ている。

2時間で、ネックレスを作成するので、
余計な会話をしているヒマなどないが、
あまりに事務的で、そっけない。
いくら1人が平気な私でも、
こんなにつまらない体験教室は初めてだ。

口コミでは、「丁寧で優しい説明だった。」とか、
「ステンドグラスについて説明してくれた。」などと書いてあったが、
人によって、ずいぶん差があるのだなと思った。

感じが悪いわけではないのだが、
おそらく私は、予約時に嫌われたのだろう。
この人は、私と会話したくないのだと悟った。

私が作りたいのは、人間関係ではなく、
ステンドグラスのネックレスだ。
相手に合わせて、私も気を遣うのは止めた。

箱の中のパーツは、
何かを作った時に出た破片なのか、ふぞろいで、
おそらくそれを、体験教室に利用しているのだろう。
限られた色や形の中から、思うような組合せを考えるのは、
上手くいかなくて迷う。

不透明なアメリカ産のと、透明なヨーロッパ産のがあり、
私は、ステンドグラスのイメージに近い、
透明の、をチョイス。

後から出された、丸いガラスナゲットは、
(組合せるんだから同時に出してくれればいいのに、
私が、「丸いのは無いんですか?」と聞いたら、
「先にそっちを選んで。」と冷たく言われた。)
綺麗なピンクのにした。

これを、金属テープで囲むのだが、
これが重要なのだと、後から気づく事になる。

私は、マスキングテープをイメージしていたのだが、
はんだは、金属テープを巻いた部分にしか付かないので、
綺麗に巻かないと、縁のラインが、均一にならないのだ。

ゴテの扱いも難しいし、
芸術が好きな私でも、工作は不器用だった。

ガラスの側面を平らにできたかと思うと、
端がダマになる。
直しても直しても、キリがない。

注意されたゴテの角度も、いい加減になってしまうし、
はんだの溶かし方も、上手くいかない。

思っていたより、というか、
思った通り、汚らしくなってしまった。
しかも、表より裏の方がマシ。(笑)
裏の方が、後からやったから、慣れたのだろう。

一人前の職人になるには、100年かかりそうだ。(笑)

途中、お茶タイムになって、
オーナーとオバサマ達は、雑談していたが、
私は、まるで部外者で、一言もしゃべらなかった。
飲み終えると、勝手に、途中の作品と自撮りなどしていた。

残りの作業を、一心不乱になってやる。

ギリギリまで、はんだ付けと格闘したが、
時間も無いので、仕上げに、
ガラス磨きのスプレーを、吹きつけられた。

ヒモの色を選んで、と言われたので、
「ネイビー。」と、もはや礼儀もなく、
小学生のように、単語で答える。

さっそく首にかけ、陽の光に透かしてみた。
ガラスだけは、とっても綺麗。(笑)

これで、指導料を含め、お茶菓子付、
2時間で、980円は安い。

ネックレス作りは、すごく面白かったが、
教室としては、楽しくなかった。
アップルティーとチョコレートは、とても美味しかったが、
オーナーの対応は、ちょっと淋しかった。

しかし私は、5点評価なら4点を付ける。
自分で作るという体験と充実感は、
オーナーの無愛想を差し引いても、余りある。

それに、後から考えると、
静かに作業ができて、良かった気がする。

私だけのステンドグラス。
アンティークに見えて、
よく見ると、ただのヘタクソ。
でも、

世界に一つだけのネックレス

何だか、嬉しい!!
ずっと触って、眺めていた。

車から降りた後、他の人が行ってしまっても、
私はとどまり、オーナーに頭を下げた。

 

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すごい映画が来た

2020-02-12 09:32:40 | 映画

「パラサイト 半地下家族」は、
本当に、ブラボーな映画だった。
久しぶりに、観て良かったと思えた。

社会問題を扱いながらも、暗くない。
面白くて、切なくて、ハラハラして、怖くて、
ラストは、何だかファンタジー。

人の感情、あらゆる事、ありえる事が、
デフォルメされた、エンターテイメント作品だ。
映画で、あんなに色んな事が、表現できるなんて!!

ウソをついて就職したが、
それぞれが、ちゃんと仕事をこなしている。
ネガティブな事を言う人がいないので、誰が悪いとも思えず、
観ていて嫌な気分にならない。

ソン・ガンホが、辞めさせた運転手の、
「次の就職先、みつかったかな。」
と気にした事に、ホッとした。

「計画を立てるな。」という言葉に、涙が出た。
何だか、あの言葉に、私が救われた気がした。

みんな言ってるが、IT社長の奥さん、
チョ・ヨジュンは美人だ。

ジャージャー麺を作るのを見て、
あんなにハラハラした事はない。

正しくは、2つのインスタントラーメンを合わせて作るものらしいが、
私は、普通のジャージャー麺が食べたくなって、
スーパーに行ったら、「冬は置いていない。」と言われた。(笑)

パク社長は、キムを「臭い。」と思っているだけで、
本人に向かって言ったわけではない。

キムは、何度も我慢したが、
彼にとっては、「臭い」=「半地下野郎!」なのだ。

その「半地下野郎」が、「地下野郎」を閉じ込めて、
元家政婦の奥さんが、階段から転げ落ちて死んだら、
いくら地上で、「食事を持って行ってあげて。」と話していても、
「地下野郎」は、知るよしもなく、
「キム一家を、みな殺しにしてやる!」と思っても、しかたないだろう。

本当の事は伝わらないまま、悲劇は起こってしまう。

目の前で、家庭教師が殺され、
卒倒した子供は、トラウマになるだろうな~。

ワイヤーで首をくくられ、引っ張られた息子は、
死ぬかと思ったが、さすがに、主役は生きていた。

エンディングを歌っているのは、
彼、ウシク本人なんだってね。
カントリーなアレンジ、歌詞も今風で良かった。

本当に、ハリウッド映画に、勝るとも劣らない、
完璧な韓国映画だった。(アカデミー賞の作品賞を受賞!!)

場内の明かりが点いて、隣にいた身内と、
「面白かった!!  すごいね~。」と、
意見が合ったのは初めてだ。

昨今の、韓国の日本に対する過去の恨みが、
あまりにしつこいので、ウンザリしていたが、
この映画は、韓国の事情を見直すキッカケとなり、
印象回復に、貢献するのではないか。

観た後に、多くを語りたくなり、人に勧めたくなる。

この映画を観ずして、何を観る!!

 

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