仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

鼠穴 / 春風亭一之輔

2021年07月12日 | エンタメ
落語『鼠穴春風亭一之輔
噺は、「飲む打つ買うを覚えて、親から相続した田地田畑をすべて売り払ってしまった竹次郎は、江戸で商売を始めて成功した兄を訪ねた。奉公させてほしいと願う竹次郎に、"元手を貸してやるから商いをしろ" と言う。"利息なんかいらない。大切に使えよ" と言いながら、三日間何も食べてない竹次郎に貸したのは僅か三文。江戸の酒は旨いというから借りたお金でまず腹ごしらえをしようと、包みを開けた竹次郎は、その額に腹が立ったのだが、思い直して、それから一生懸命に働き・・・」という内容。
「目は覚めたのか」と聞く兄に「覚めました」と答える竹次郎だったが、借りたお金でまず酒を飲もうと考えてしまったのは、まだまだ目は覚めていなかったということなのだろうし、「商いというのは難しいものだ。生き馬の目を抜く世界だ」と言いながら三文を渡した兄は、そういった所を見抜いていたのか。
それとも、やはりただのケチだったのか。
さて、演者の春風亭一之輔師匠は、いつもなら登場人物を現代風にアレンジしたりして話を進めていくのだが、さすがにこの演目では一切そういったことはなかった。
まぁ、そういうことも有りだろう。
(^_^)