露花便り

福山市の庭師のブログです。庭師の仕事や日々の生活の中からやさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

ドウダンツツジの植えつけ

2014-11-24 23:00:15 | 庭仕事


20~30年もののドウダンツツジ!

こんな仕立てのドウダン、見たことありません。

前景の樹は重要ですが、なかなか思うものに出会えず何度も変更していた親方でしたが、
このドウダンに出会ってからはこれしかないと決めていたようです。

幹もきれいだし太い、大切に育てられた一本もの。

O先生の手助けのおかげで無事に植わりました!





最近はドウダンに限らず、何の樹でも株立ちしか売れないため、
生産者が年数をかけて作っている樹も根元で切られて株立ちにされています。

住宅事情が変わり、仕立てられたものより自然樹形のサラッとした樹形が求められることと、
幹に虫が入った時に全部枯れてしまうというリスクが少ない、
大きくなりすぎたときに更新ができるなどが株立ちのメリットです。

私も数年前までは絶対株立ちじゃろ~という考えでしたが、
露花に入り、年数が経ったものが美しいという価値観に変わりました。

株立ちの樹は樹種にもよりますが、数本で命を分け合っているため、一本の寿命は短くなります。
下から生えてくるひこばえを上手に更新して仕立てないと古い枝が一気に傷んでくるのですが、
ひこばえを急に大きくするとそちらにばかり栄養を取られるため、バランスを見て仕立てます。

植えたときはいいけど、案外きれいに育てるのは難しい・・。

その点、一本で育った樹は素直で美しいです。
ぐりぐりに切り詰めて仕立てるのではなくて、樹本来の樹形になるよう透かし剪定で大きくしたいですね。




久しぶりに来れましたらあちこち紅葉して錦絵図の庭でした





なかなか来られずジレンマの親方ですが妥協はしないと決めているようですので、完成までついていくしかありません


O先生、Y子さまの優しいお言葉に甘えて、まだしばらくは時間を頂くことになると思います

いつもお心遣いありがとうございます!!






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