二銭銅貨

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ワルキューレ/MET18-19舞台撮影

2019-06-22 | オペラ
ワルキューレ/MET18-19舞台撮影

作曲:ワーグナー、指揮:フィリップ・ジョルダン
演出:ロベール・ルパージュ
出演:
ブリュンヒルデ:クリスティーン・ガーキー
ジークリンデ:エヴァ=マリア・ヴェストブルック
ジークムント:スチュアート・スケルトン
ヴォータン:グリア・グリムスリー
フンディング:ギュンター・グロイスベック
フリッカ:ジェイミー・バートン

横軸方向の直線を通る任意の曲面について、横軸に直交する方向ににその点の位置でテーラー展開し、その1次係数によって決まる線分でその曲線を近似する。横方向の直線を細かく分割して、その各分割の位置における1次係数の線分を含み、分割の幅をもつ板を設定する。こうすると、一応、任意の曲面を近似表現できるようになる。ごく一般的な曲面近似法であるが、これを実際に舞台上でやるのは大変だ。ルパージュのものも基本的には上記のような考え方に基づくものだが、各分割で使われるものは単純な板ではなく横から見ると菱形のような形をしているようだった。

この近似曲面の上、あるいは下側にプロジェクションマッピングを適用して任意の風景を製作することができる。インタビューによると6台の投影機を用いているとのことで、各画面を一部オバーラップして接続しているらしい。結構アバウトなやり方だけれど、それでもそれらしく見えてしまうのは人間の錯視のおかげで、人間の錯視能力の高さが良く分かる。

それにしても、とてつもない。

3幕のワルキューレの重唱が大きな特徴であり、見せ場であると感じた。女子高生が集まってペチャクチャやる感じが延々と続く感じの重唱曲。「ファルスタッフ」では中年女性の同様な重唱があるが、ワルキューレはちょっとハイトーンで強力。

ガーキーは強いソプラノ。強いだけでなく、柔らかく透明感のある美しい声。ヴェストブルックも強くて美しい声。スケルトンもクリアで美しい。グリムスリーはキレのある強い声。グロイスベックも同様だが、気品のある感じ。バートンは声は強く、芝居は怖い。ヴォータンはフリッカに完全に尻に敷かれていた。

19.05.12 横浜ブルグ13

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