二銭銅貨

星の数: ☆良い ☆☆すごく良い ☆☆☆激しく良い ☆☆☆☆超激しく良い ☆☆☆☆☆ありえない

制服の処女

2008-10-17 | 洋画
制服の処女 ☆☆
Madchen in Uniform
1931 ドイツ、白黒、普通サイズ
監督:レオンティーネ・ザガン、脚本・原作:クリスタ・ウィンスロー
脚本:F・D・アンダム
出演:ヘルタ・ティーレ、ドロテア・ヴィーク、エミリア・ウンダ

全寮制の女学校。
鼻じわのよった学校長の婆さん、
小柄だけれども鬼の軍事教官のようないかめしさ、
これでもか、これでもかと、
きつい処罰を繰り出してくる。
魔法使いの元締めみたいな、その嫌な感じ。
それにその校長の腰ぎんちゃくのような、
老女教師だか事務員だかが居て、
これもネチネチしていて気持ちが悪い。

自由で闊達な新入りの女生徒をはじめ、
女学生たちは負けてはいない。
なんだかんだ言って、
いきいきと青春を謳歌する。
そんな中に、
最後には例の校長と対決する生徒思いの若い女性教師がいる。

テンポよくハギレが良い。
縦じまの囚人服のような学生服のデザインが中核で、
全体に縦線の多い美術が、この物語の堅苦しさを表している。

そんな鉄格子のような規律に負けない若い人達の躍動感がこの映画のベースになっている。戦前のファシズムの時代の映画だから、暗にそれを批判する内容にもなっている。一方で、主役の女生徒の若い女性教師への思慕の情、恋愛感情が表現されていて、それがこの映画の横糸になっている。その按配は欧州的な妖しい雰囲気でもある。

監督は女流で、舞台のものを舞台女優+舞台監督で映画化したものだそうです。字幕が少なく、若干、筋を追っかけるのがつらかった。

08.09.14 NFC、70年代にNFCで

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 08歌舞伎座10月/本朝廿四... | トップ | 赤い砂漠 »

コメントを投稿

洋画」カテゴリの最新記事