二銭銅貨

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08国立劇場3月/芦屋道満大内鑑/歌舞伎

2008-03-11 | 歌舞伎・文楽
08国立劇場3月/芦屋道満大内鑑/歌舞伎

解説「ようこそ歌舞伎へ」
司会 宗之助

 いろいろのしかけがあって楽しい。荒事の一例として、虎退治の場面、踊りの一例として鷺娘。黄色い虎を退治する荒事は若々しくて元気が良い。気合が良い。うす紫の鷺娘は繊細で美しく、雪と氷の世界の透明感。鷺娘は京紫。

芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)
葛の葉(くずのは)
第一場 安倍保名内機屋の場
第二場 同奥座敷の場
出演:芝雀、種太郎

 まずは、2人の葛の葉を演じ分ける早替わり。超能力を持つ狐らしさを出すさまざな工夫。絶ちがたい親子の情、離れがたい夫婦の情愛。障子に筆書きする芸。左手で書いたり、左右反対に書いたり、下から書いたり、口で書いたり。毎回、本当に書くんだから障子の張り替えも大変だろうに。その歌は、
 恋しくば たずねきてみよ 和泉なる 信田の森の うらミ葛の葉
花道を引きあげる芝雀。みれんを残し行く紫の衣装。狐の気持ち。2つのローソクの炎。
 保名を演ずる種太郎は若くて張りのある高域の声で、劇全体に若々しさを注入していた。保名の純情可憐な無邪気さの表現。女房の葛の葉の芝雀とは親子ほどの歳の差だけれども、何故かそこには妙な調和が感じられた。
08.03.02 歌舞伎座


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