猿八からのぞむ大佐渡の山並み。昨日は猿八でも雪が舞い、最高峰、金北山(1,172m)はこの冬二度目の雪化粧、三度白くなると平場も雪になるといわれています。
猿八の地名の由来については諸説ありますが、最有力は猿八=小丹生(おにゅう)の説。今は亡き松田寿男先生が唱えた鉱物史学の研究で、猿八は鉱物を採取した古代から江戸初期の開拓までの間、長い無住の時期があり、朱(丹)の産地を意味する袁入(おにゅう=小丹生)に、いつしか猿八の字が充てられたというもの。朱は水銀を含む鉱物で、猿八で採取した試料には、産地の基準を満たす水銀が含まれているそうです。由来はともかく、猿楽、猿若など、芸能に関わる猿に、末広がりの八がついた地名は伝統芸能の一座の名にもぴったりではないでしょうか。