明日香村「牽牛子塚古墳」~女帝エンプレス眠る白い八角墳
飛鳥時代の女帝、斉明天皇(594~661年)が葬られたとされる奈良県明日香村の「牽牛子塚(けんごしづか)古墳」(7世紀後半)と隣接する「越塚御門古墳」の復元整備が3月に完了し、丘陵上で白く輝くピラミッド型が宇宙船基地のような異彩を放っている。
「牽牛子塚古墳」は、古墳造営の終末期のもの。
天皇陵に特有の八角墳で、二上山から切り出した巨大な凝灰岩をくり抜いた横口式石槨である。
天智天皇の母である女帝・斉明天皇と娘の間人皇女(はしひとのひめみこ)の合葬墓とみられる。
墳丘全面が白い切り石で囲われて、さらに石室も、巨大な柱状の切り石で囲われているのが特徴。
別名「あさがお塚古墳」(牽牛子とはあさがおの別称)とも呼ばれ、築造当時を思わせる真っ白い姿に蘇っている。
隣接する越塚御門古墳は7世紀後半に造られた方墳である。
「日本書紀」に、斉明天皇の陵墓の前に孫・大田皇女を葬ったという記述があることから、大田皇女の墓である可能性が高い。
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