フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

ある風の強い日に

2020年03月25日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

東京は、強い風が吹いていた。せっかく咲いた桜が、散ってしまうくらいの風が。

強い風って、ちょっとトラブルの匂いがすると思いませんか?

そう、あったんです。トラブルっぽいことが。オチはないですが。

僕は車を運転していた。信号が黄色から赤に変わり、停止線のところに止まった。けっこう大きな交差点だった。

横断歩道には、長めのスカートを履いた30代くらいの女性が、立っていた。

もう想像つきますよね。何が起こったか。

そう、風が吹いて、マリリン・モンローみたいに、スカートがブワッとなった。パンツは見えなかったが。

それで、たまたま真後ろに、ちょっとハゲてるおっさんが立っていた。

正確に言うと、完全なハゲではない。薄いくらいだ。

女性は、後ろを振り向いて、薄毛のおっさんをチラッと見る。見ただろ、という感じで。

おっさんは、そんなの見てないよってな感じで、一心不乱に前を向いている。

それで、横断歩道の信号は青になって、人が渡りはじめる。

そしたら、もう一回、強い風が吹く。

また、マンガみたいに、スカートがブワッとなる。女性は反射的にスカートを手で押さえた。

その瞬間、手に持っていた書類?ノート?みたいなのが、風に飛ばされた。

さっきのおっさんが、後ろにいて、そのノートを、パっとジャンプして取った。

おーーすげーって感じで、まじでかっこよかった。

おっさんは、走っていって、そのノートみたいなのを女性に手渡した。

僕は心のなかで、8888888と拍手したよ。

でも、女性は礼も言わずに、そのノートをひったくって、横断歩道を走り去っていった。

えーーーー、それはないよね。いくらなんでも。ありがとうくらい言えよ。

多分、女性はスカートがブワッとなって、恥ずかしかったんだろうね。

でも、おっさんは、かっこよかったけどね。

僕はちゃんと見てましたよ。おっさんのこと。

 

 

コメント
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