北京五輪に群がる赤いハゲタカの罠浜田 和幸祥伝社このアイテムの詳細を見る |
内容紹介
2008年8月8日午後8時8分に開幕する北京五輪。なぜ中国は「8」にこだわったのか?
そこには北京五輪を踏み台に、アメリカに取って代わる世界覇権国家を目指す中国の野望が隠されている。
そのバックボーンとなるのが、貿易で貯め込んだ世界一の外貨保有高(1兆4000億ドル強)だ。
中国は潤沢な資金を利用して、最近話題の「国富ファンド」(政府系ファンド)「中国投資有限責任公司」を立ち上げ、先進国のあらゆる案件に投資を始めた。主な目的は先進国の企業を買収し、技術や経営ノウハウを獲得することにある。この中国発の投資ファンドを「赤いハゲタカ」と呼ぶ。
もちろん「赤いハゲタカ」たちは、すでに日本上陸を果たしている。彼らは今後、日本で何をしでかすのか。
本書では「赤いハゲタカ」の詳細な分析から、「白いハゲタカ」と呼ばれるロシアの投資ファンド、さらに本家・アメリカの「黒いハゲタカ」の動向まで、ベストセラー『ヘッジファンド』の著者・浜田和幸氏が世界金融の最新レポートをお届けする。
同時に、中国が国家の威信をかけて開催する北京五輪の、どのメディアにも報じられない「恐るべき舞台裏」を暴く。たとえば「鳥の巣」と呼ばれるメインスタジアムの鉄骨には、なんと「9・11」テロの残骸が使用されていた。
さらに、あのジョージ・ソロスへの単独インタビューを収録。世界一の投資家と、中国問題について論じ合う。超大国化する中国と、サブプライム問題で揺れる世界経済を知るための必読書!
著者について
浜田 和幸
(はまだ・かずゆき)
国際政治経済学者。
1953年鳥取県生まれ。東京外国語大学中国科卒。
米ジョージ・ワシントン大学大学院にて政治学博士号を修得。
米戦略国際問題研究所(CSIS)、米議会調査局(CRS)等を経て、現在、国際未来科学研究所代表。
「技術と社会の未来予測」「国家と個人の安全保障」「長寿企業の戦略経営」を専門とし、さまざまなメディアを通じて斬新な論評を発信しつづけている。
著書は『たかられる大国・日本』『乗っ取られ大国・日本』『チャイナ・コントロール』『黒いホワイトハウス』『胡錦濤の反日行動計画』(以上、祥伝社刊)『ヘッジファンド』(文春新書)『ハゲタカが嗤った日』(集英社インターナショナル)『団塊世代のアンチエイジング』(光文社)など多数。
日本で「トレーニング」して、中国に乗り込む外国チームも多い。工場の煤煙でマラソンに出ない事を表明した選手も出てきた。「五輪」自体、テレビで観ている分には興奮するが、そのウラで巨額のお金が動いているのは間違いないだろう。