思考の踏み込み

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

戦国夜話15

2014-03-26 07:39:41 | 歴史
歴史の常識として、有能な軍人、将とは一つの民族において数百年に何人出るか出ないか、というものとされる。

それがこの戦国期の日本にあってはこれほどに現れてくるのはどういうわけか?

同じ変革期である幕末には、活躍した藩がそもそもごく一部だった事を考えるとよりこの戦国時代の全国性というものに不思議さを感じざるをえない。

さらにいうならば、この "戦国時代" という物語の舞台進行の劇的である点である。

各地で下克上が繰り広げられ統一戦の進む中、"鉄砲" という新兵器が現れ普及する。



これにより戦術は一変し、歴史の転換を早めることになる。
難攻不落の城というものがなくなり、小勢力での割拠は難しくなり大勢力の傘下に入るか、滅ぼされるかになり、やがては大勢力どうしの対峙の構図が出来上がり統一という気運へと向かっていくことになる。



そしてこの "鉄砲以前" の名将達の死が奇妙なほどに時期を同じくしている。

元亀二年 (1571年) に後北条三代目 北条氏康、毛利元就。
元亀四年( 1573年) 武田信玄、天正六年( 1578年) 上杉謙信、と相次いでこの世を去っている。

この間に信長の上洛 (永禄十一年 1568) と天正三年( 1575年) の長篠の戦いにおける世界史上初の鉄砲の大量使用がある。