白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

「ポンデローサ」と「ブランデーワイン」

2013年07月04日 | トマト

今年の新プランター栽培で育てているトマトの「ポンデローサ」と「ブランデーワイン」、其の育種の歴史を辿ってみると、共に100年以上も前に、アメリカの育種家であったピーターヘンダーソンが発表したトマト品種と言う事です。

ご存知のように、「ポンデローサ」はその昔、アメリカから日本に入って来て以来今日迄、延々と受け継がれて来た固定種のトマトであり、今尚、知る人ぞ知る人気の高いトマト品種です。

 

―新プランター栽培の果実肥大中のブランデーワインレッドー

片や「ブランデーワイン」と言えば一度は消え、1980年代にアメリカの種子交換団体SSEに突然現れて以後、エアルートマトとして家庭園芸界に次々と何種かが登場したトマト品種であり、其の食味の良さで世界に広まったと言う経緯から、其のどちら共、品種特徴の違いがはっきり掴めたらと、新プランター栽培で挑戦しているのが今年のトマト栽培です。

 

―着色の始まったブラデーワインレッドー

昨年は、其の「ポンデローサ」と共に、同じような固定種のトマト、「世界一」を作ったのですが、比べて見ると、「ポンデローサ」の方は、多肥にも過繁茂にならず、規則正しく枝葉が展開して花房が出蕾する、F1種を思わせるようなトマトの優等生ぶりにすっかり気に入り、自ら種を取って、今年も育てる事にしたのです。

そして、今年はその「ポンデローサ」の他に、兼ねてより作って見たいと思って居た「ブランデーワイン」トマトを初めて新プランター栽培で試みているのですが、多くの違いを発見して居ます。

 

―しっかり実の付いたブランデーワインイエロー

その違いの主な点と言えば、既に申し上げましたポテトリーフの大きな枝葉ですが、思ったより葉が厚く、艶もあって高温多湿の梅雨の天候にも殆ど問題がなく、葉カビ病の心配も無いようです。

しかし、多肥による花房の発達は異常であり、果尻の形状の変形振りは尋常ではありません。こんな形のトマト等、商業栽培では一顧にも値しませんとはこの事かも知れません。これぞアメリカと日本の文化の違いであり、形や体裁を重んじて見た目の良さが商品価値を上げる日本では落第トマトかも知れません。

 

―着色の始まったブラデーワインイエローー

その原因は勿論、プランター栽培と言う、限られた根圏容積で大きなトマトを収穫するには、先ず第一花房の出蕾までに、充分に根系を発達させる必要があり、それがあまり余って第一花房の異常に肥大した発蕾となるようです。

 

―ブランデ-ワインレッドトマトー

普通のトマトでは、第一花房の結実と相俟って第二、第三と順を追って枝葉の展開と共に花房が発達するのですが、このブランデーワイントマト、大きな枝葉の展開に大きなエネルギーが必要なのか、一段、二段の結実果の肥大に養分を摂られると、其の先の花房の発達が大変に悪く、花蕾が飛んで殆ど実の付かない姿が見られます。

 

―上の方には実が付かないブランデーワイントマトー

その結果、第一花房に七個も八個も結実しても肥大し、又、結実数が少なければ一果が大変大きくなる等、生殖成長と栄養成長のバランスが自律的に取れない未だ品種選別の進んでいないトマトのように見受けます。

これでは果実の味に定評があっても、大変行儀の悪いトマトであり、それだけ良品を収穫するには、栽培地域の天候や土壌条件、施肥管理に経験を積まなければ中々良好な結果の出せないトマトと言う事です。

 

―同時に植えて4段まできれいに実の付いてるポンデローサー

その点では、昨年も作った「ポンデローサ」は長い日本での栽培の歴史の中で、更に選別が進んだのか、大変お行儀の良いトマトであり、先にも申したように、一段、二段、三段と規則正しく順を追って発達する花房には、結実数も自然に整う優れた品種であり、難を言えば、乾燥に弱くて尻腐れ果の発生が多くなる事と、昔の日本人に好まれたトマト臭さの無いトマトと言う、個性に欠けるその味です。

 

―今取って来たブランデーワインイエロー、521gです!-

扨て、其の旨味が個性的と言うブランデーワイントマト、そろそろ色付いてきましたので、2つ、3つ取って見ました。どんな美味しさなのか試食が楽しみです。

尤も、トマトもその他の野菜も同じですが、其の品種の特徴が収穫物にはっきり出ているかどうかが大切であり、家庭園芸で育てる野菜の品種特徴をしっかり知って、それを結果に出せる栽培技量を発揮するのが、特にトマト栽培の醍醐味です。

 

―今取って来たブランデーワインレッド、376gです!-

尚、もう一つ気付いたのは、ブランデーワイントマトはどちらと言えば晩生のトマトの筈ですが、ポンデローサより先に色付くのも、これ亦、1、2段に多く着果結実することで果実の肥大が早まる新プランター栽培による現象かも知れません。

 ブログランキング ブログコミュニティ にほんブログ村

 家庭菜園(プランター菜園) - 花ブログ村


最新の画像もっと見る

コメントを投稿