白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―オニオンブレイドは 玉ネギ貯蔵法!―

2018年05月12日 | 玉ネギ

南九十九里海岸に面した千葉県長生郡白子町一帯で作られている特産の早出し新玉ネギ、今年は昨秋の天候不順もあって不作と言いますが、外房菜園の拙宅の玉ネギは、先日に見て来たのですが思ったより玉の肥大が順調で、早生種玉ネギの「ソニック」は葉の倒伏が早くも始まって居りました。

 玉ネギは葉が80%倒伏したら収穫期と良く言われるのですが、葉が倒伏しても玉は尚も肥大するのであり、例年は肥大しての玉割れに注意しながら、葉の大部分が枯れるまで圃場に残してわざわざ収穫を遅らせて、其の分収穫後の貯蔵期間が延びるようにして来たのです。

しかし、今年は越年貯蔵も可能と言う晩生種玉ネギを3種類も作って居り、その晩生種は目下のところ、葉の倒伏も未だ始まらず玉の肥大中であり、一方の早生種の「ソニック」は今年こそ、玉の表面に未だ少し青さが残っている内に堀上げて、早出し新玉ネギの味を存分に賞味する積りです。

 

―外房菜園に近い 九十九里浜最南端に位置する太東岬灯台ーWeb画像より

其れと言うのも関西地方産や九州産の新玉ネギは、もとより早生種玉ネギの早出しで辛味が少なくて、水分豊富な甘い新玉ネギの特徴を売りものにして、春玉ネギ売込みのキャッチフレーズにして来たのであり、今年も亦、ネット通販等で見てみると一寸信じられないような高値での新玉ネギ販売の喧伝を始めています。

その早出しの新玉ネギ、貯蔵できる期間が限られて居て纏め買いしたら、せいぜい一か月以内に食べ切らないと鮮度が落ちて痛み出したりするのであり、其の点では初物ですよと、よそ様にそっとお裾分けと称して差し上げると大変に喜ばれる恰好な買い物となる事から、プレミアムも付いて割高であっても昔から罷り通っているのです。

ところが、そんな初物の新玉ネギの味に馴染みの薄い関東人一般には理解し難いのでしょうか、先日は近くのスーパーの特売での数量限定で、九州産新玉ネギと称して北海道産の貯蔵玉ネギと並べて大差ない値段で売られているのを見掛けました。

 

白子産新玉ネギなら現地ではこの値段!-Web画像より

先のブログ 「日本の輸入野菜のトップは玉ネギです!」でも一寸申したように、今時の新人類世代の玉ネギ認識は未熟であって品種の違い等感知せず、新玉ネギと言って必ずしもそれ相当には受け取っては貰えない世代で反応にずれがあるのです。

尤も、早出し新玉ネギをスライスしてフルーツのような感覚で、トマトやレタスと共にサラダ食材として生でもパン等に挟んで多く利用されるようにでもなれば、その見方も一寸変わるかも知れません。

さて、その日本の玉ネギですが、その作付け期が南と北で異なり、春採りと秋採りに二分されているのですが、本来貯蔵食材として多く利用されているのは、日本の総収穫量の半分以上を占めると言う北海道産の秋採り玉ネギであります。

其れで関東以南の春採り玉ネギは、早生種、中生種が多く、貯蔵できる期間が比較して限られて居り、越年貯蔵の可能な晩生種もありますが、北関東から東北の一部地域等で生産される、市場出荷も限られた地域需要向けが主な用途ではないかと思われます。

それで日本では玉ネギの裸域が生まれ、一般消費地の市場供給量が枯渇すれば廉価な輸入玉ネギが出回るようになるのです。

 

―飾って 食べて減らして行く オニオンブレイドーWebImagesより

勿論、春採り玉ネギの晩生種は長期貯蔵も可能ではありますが、主産地の北海道の秋採り玉ネギが市場に出る前までに、春採り玉ネギの生産者にすれば在庫を売り切ってしまう必要があり、欧米の玉ネギの貯蔵法で生まれた 「オニオンブレイド」を真似て同じように貯蔵玉ネギ飾りにしても、日本では誰も振り向きもしないのが明らかなのでしょうか、先ず見掛けません。

 その良き例が、日本の赤ネギの一般人気の低さでも分かります。黄玉ネギとの差別化がはっきりせず、玉ネギ食文化の違いもあって、赤玉葱の消費量が一般の黄玉ネギと同じ様には伸びないからですが、もし今、新玉ネギと同様に、赤玉ネギも亦、その特徴のサラダ食材として生でより多く食べられるようになったなら、其の味覚は同様に評価され、消費量もグーンと増えるのではないかと思われます。

 

―大きなオニオンブレイドは食の恵みのシンボル!-webImagesより

それでは、ここで以前のブログ 「赤玉葱 その意外な効用に一寸触れて、其の一部のおさらいをしたいと思います。

赤玉ネギを日常的に食べる食習慣を付けることで、脳梗塞や心筋梗塞などの循環器系疾患を引き起こす原因となるアテローム性動脈硬化を予防する効果が大いに期待できるのです。

 其処で心配されるのが玉ネギの摂取量が増えることで起こる、一般に良く言われる糖質の摂取過剰の心配ですが、その赤玉ネギのグリセミックインデックス(血糖値の上昇指数)、そのGI値が僅かに10と大変低い数字なのです。

そのGI値、インスリン、血糖値、糖尿病、それぞれに密接な関係があり、GI値の低い食べもので食生活を組み立てた場合には、2型糖尿病と心臓病のリスクが低くなると事が明らかにされています。

或る比較試験の結果では、一般にGI値が高い食事の摂取群ほどBMI(肥満の程度を表す値)が高くなり、食物繊維等を多く含むGI値の低い食事の群ほどグリセミック負荷が低くなり、BMIの値が低くなる結果が得られているのです

 

―玉ネギを食べて脱メタボしてください!-WebImagesより

赤玉ネギの特徴はと言えば一般に知られている、紫赤色の色素成分のアントシアニンでありますが、実は大切なのは比較的に多く含まれている非栄養性成分のバイオフラボノイド、ケルセチンであり、その活性酸素除去作用は言うに及ばず、抗癌作用、抗菌作用、抗バクテリア作用、抗炎症作用が明らかにされています。

その上に、消化管のポリープ形成を優位に抑える働きや、普通感冒の代表的な原因ウイルスであるライノウイルスを抑えたり、ヘルペスウイルスの複製を抑止して風邪が原因で発症する口内炎を防止したりします。

また、胃癌の発症リスクを減少させる作用があり、或る研究では、玉ネギを毎日1/2個摂取すると、胃癌の発症リスクが、50%減少する事が示されたとの報告があります。

まだまだ玉ネギには多くの効用があるのですが、申したいのは本来、ご家庭で長期保存が可能な貯蔵野菜食材であり、非常時の備蓄にもなるオニオンブレイド、屋外の風通しの良い北側等の雨水の避けられる軒下に吊るして置く事で貯蔵ができる事です。

其れには長期保存を可能にする玉ネギ品種を選択する事であり、腐敗原因を除く収穫後の適切な乾燥処理も必要であり、更に大切なのが、土壌病源菌の侵入や腐敗に繋がる内生菌を考慮しての栽培圃場の土壌管理、有機肥料中心の施肥量調節と輪作も必要と言われています。

 

自作赤玉ネギでブレイド作りに挑戦します!WebImagesより

今年育てている晩生玉ネギ三種、越年させて来年3月末までの貯蔵を目標に、オニオンブレイドを作ってみる所存です。上手く出来上がりましたら、ブログで公開も致します。

尚、今年のトロピカルレッドシャロットも、どうやら順調に分球肥大して居り、本年の収穫は期待通りになると予想できますので、これも亦、成果をブログ公開する積りです。

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