鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

あの日から9年1カ月

2020-04-11 15:29:04 | 思いつくまま

きのうときょうの朝ですが、NHKに泣かされてしまった。といってもきょうは今週のダイジェスト版の放送なのですが、それでも泣かされます。朝ドラ「エール」です。あんなに仲の良かった二女「音」の家族、その幸せが一瞬にして崩れ去ってしまう。

しかし、その不幸にもめげず無事クラスの学芸会「竹取物語」を見事にやってしまう。しかも本番当日に脇役のお爺さん役から、主役のかぐや姫をやってしまうのですから。それだけでもすごいことなのに、おじいさんから最後に歌を歌ってくれと言われて歌うのです。

  

「朧月夜」でした。亡くなった父親を思いながら歌う「音」、涙を流しながら、のどを詰まらせながらも最後まで歌う「音」にたまらずもらい泣きしてしまいました。またきょうもです。

それにしても音役の清水香帆さん、演技うまい!素晴らしい。この子に限らずお爺さん役の子もいいし、そしてみんな大きなくりくりした目をしている。可愛いったらありゃしない。

 

来週からはみんなぐっと大きくなってしまうようです。もっと子役時代の祐一や音、そしてガキ大将の演技を見ていたかったなあ~。それにしても今時の子役たちはいい演技をしてくれる、表情がいい。ドラマの度に毎回新しい子役が出てくるのが楽しみとなってきました。

なんか今はどこを見てもマスク姿の人ばかりで、世界も日本もコロナコロナの自粛自粛で、いい加減こちらも嫌になってきますが、好き嫌いなんて言っていられるうちが花かもしれません。でも一方では日本人には忘れ去ることはもとより、いつ起きるか分からない自然災害への対策、心構えを常に心に留めておくことも極めて大切ではないですか。

 

いつ南海トラフの巨大地震が起きるか分からないのです。いつ起きるかは分からないけれど、近い将来いつか必ず起きるのです。日本列島に住む日本人には宿命なのです。地震、津波、火山の噴火とともに生きていかなければなりません。

 

そこで参考になるのは、今からご紹介する論考です。かなりの長文なので全文の紹介はできません。総論的な部分を紹介しますので、できればその続きを買うか借りるかしてでも読んでいってほしいと思います。

 

岩波書店の「世界3月号」は特集1として、災害列島改造論をいろんな角度から論じています。そのうち私がショックを受けるほど感銘した論考をお知らせしたいと思います。

 

 

 

 「大地動乱・人口減少時代の成長信仰が衰亡を招く」「超広域大災害にどう備えるか」 と題した、神戸大学名誉教授の石橋克彦さんの長い、しかし力のこもった、危機感あふれる論考ですので、ぜひみなさんにも読んでいただきたいと思っています。

 

 

 

≪ 私たちは、依然として「大地動乱の時代」、すなわち日本列島の大地震活動期の真っ只中にいる。そしてやがて、その頂点の南海トラフ巨大地震を迎える。それは西日本大震災という「超広域大震災」をもたらすだろう。さらに、前後して複数の内陸大地震や首都直下地震が起こる可能性もある。

 

 

つまり、高度の文明社会が初め超広域大震災に襲われる。しかも人口減少が加速し、災害対応の中心となる世代が減っている。地方の過疎と東京一極集中は異常だ。その結果、南海トラフ震災も首都圏震災も、死者が増えるとともに、生き残った被災者が深刻な困難に直面する。

 

      (中洲にハンモックが・・・。人物は木の陰です。)

 

悪夢のような状況の原因は、国際分業と自由貿易を極端に推し進めた結果、自立的な地域社会が失われていることである。敗戦後ひたすら経済成長を追求してきた日本は、バランスのとれた社会と国土を自ら破壊して、列島の大地の自然な営みによって自滅しようとしている。

 

 

この危機を回避するために、直ちに日本社会を「地震に強い体質」に変える努力を始めなければならない。被害を減らすためばかりでなく、被災後の緊急対応力と回復力を高めるために、平時から全国各地で、適正規模の住民がある程度自給的に暮らす社会を確立する必要がある。

 

       (手前ふたつが雪柳で右端は桜です。)

 

まず東京一極集中を根底から是正し、三大都市圏から全国に人口を分散する。それと表裏一体に、生存の基本である一次産業を全国的に復権し、各地域でそれぞれの風土に域内経済循環と、食料・エネルギー・ケア(労働を含む)の最低限の時給を確保する。

 

 

 

根本的には「経済成長」の盲信から覚醒し、自由貿易が絶対善という教条主義から脱しなければならない。風土と歴史に根差した住民の生業(なりわい)を守ることは、食糧安全保障とともに社会の地震強靭性をとり戻す根幹であり、そもそも人間性と環境にとって本質的に必要なことである。

 

                  

安倍政権は「地方創生」政策などで字面はよさそうなことを唱えている。しかし、すべて成長戦略の一環であり、かえって国土と社会の不均衡と格差を拡大する。

もちろん、すぐに大転換することは無理だろう。しかし理想を掲げることが出発点である。南海トラフ地震は二三十年以内かもしれないが、後述のように数十年先かもしれず、長期的対応も不可欠で、発生前にこそ私たちの変革を遂げるべきだ。

            

自然災害軽減と地球温暖化防止のために、日本が新たな国際経済・貿易秩序の理念を世界に示し、その実現に方策を模索すべきであろう。 以下略 ≫

 

以下筆者は一つひとつ細かにみていきますが、私にはまとめる力が不足していますので、世界の3月号を何らかの方法で手に取って読んでいただきたいと切に思います。

                  

 

 

 


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