少年の日々

はじめて考えるときのように

時間の花-ミヒャエル・エンデ『モモ』

2005年08月09日 | Weblog
夏休みを利用して後輩の演奏を聴いてきた。
僕が大学の4年間を掛けて追い求めていたものが、彼らのこの演奏なのだろう、
という思いを抱いて。

今の自分と彼らを照らし合わせると、当時の自分には見えなかったものが浮き彫りになってくるような気がして、少し物悲しくもある。

彼らの笑顔は当時の僕の笑顔であって、今の僕の笑顔ではない。

時間を経て、経験を重ねることで見えてくるものは確かにある。
考え、悩み、時に投げやりな感情で生きてきた僕はそれなりに成長してきたのだろう。
しかし、それによって得たものと、失ったもの。その二つの価値観が拮抗して僕を苦しめる。

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同時に、僕はエンデの『モモ』を読み返していた。
時間どろぼうと小さな女の子との戦い。

その戦いの果てに得るものは、もちろん人間として生きることの豊かさなのだが、
穿った僕の視線は時間どろぼうと今も戦っている現代人の生活に向けられる。

豊かな生活を手に入れるためには生産性を挙げていかなければならないし、生産性を上げることで人生はやせ細っていく気もする。エンドレスなこの問いに答えはない。

ただ、最後に自分の時間を解き放った時のモモの気持ちはとても気持ちが良くて、僕はやっぱりそれを追い求めてしまう。

時間を得ることは決して逃げの姿勢ではないし、ただそれを待っていては駄目だ。
自覚的に時間どろぼうと戦わねば!って考えると、時間どろぼうの思惑通りなので、やっぱりどうしよう。。。

アントレプレナー

2005年08月06日 | Weblog
うちの会社も本業一本ではきついということで、新規事業を始めようとそれなりに真剣に考え始めている。

その一環としてアントレプレナー研修というものがあって、社員が自主的に手を上げて受けるのだけれど、もちろん僕も参加してきた。

外部のコンサルティング会社から派遣された講師に自分の立てた新規事業計画を提出。実際に企画を立ち上げる際に必要な基礎知識を叩き込むという研修。

実務にはほとんど役に立たないし、わずか二日間の研修だったので身になったかどうかはわからないが、やる気は出ました。

現在位置

2005年08月03日 | Weblog
飲み会で高揚して「仕事をこう変えたほうがいいんですよ!」ってしゃべるのは簡単だが、それをなかなか実行できないでいる人が多い。というかほとんどのひとがそのアイデアを企画まで引き上げない。

要因は何かと言うと、結局自分の仕事を増やしたくないのだ。

自分が言いだしっぺになればその責任を取らなければならないし、賛同してくれる人がいるとも限らない。とにかく、大変だ。まあ、だからこそそういう人は貴重なんだけどね。大きい会社で旧体質だと、自分から仕事をする上司がいなくて、自由に発言する空気ないしね。