MBAで教える「交渉術」

MBA留学先での「交渉」の授業内容を配信。といっても最近はもっぱら刺激を受けた本やMBAについて。

将来の夢

2005-04-27 | MBA
最近では転職も一般的になり、会社に頼らず自分で自分のキャリアを自立して作る意識が広まっているようです。

筆者自身もそうした考え方には賛成ですし、また自分でも先の進路は常に考えてしまいます。
こうした「夢」とかキャリアプランについて、ビジネススクールで印象的だったことが一つ。

コースが始まった初期の段階では、みんな自分の夢をこんな風に語っていたものです。

-戦略コンサルタントになる
-投資銀行に入って儲ける
-起業家になる…

これ自体はありがちですしごく普通のことですが、要は

-XXになる

ことに主眼があったのです。
一方で、卒業が近づくころになると、これが

-XXをする

という風に変わってきます。
(XXな仕事をする、XXな会社を作る、XXを達成する、等)
時間がたってあれこれ考える中で、夢が少しずつ具体的になってきたからだ、とも説明できるでしょう。

でも別の見方をすると、みんな仲良くなり酒を飲みお互いの経験(元コンサルタント、元インベストメントバンカー、元起業家等)から学ぶことで、非常にシンプルなことを再確認するからだとも思えます。

-一流のコンサルティングファームや投資銀行に入ったって、それだけで人生が楽しくなるわけじゃない
-単に自分の会社を作ること、だけでは達成感は得られない

「XXになる」型の夢は、実現したかどうかやそこに至るステップが比較的明確です。
目に見える目標なので、実現すれば周囲にも自慢できるし尊敬も得やすいでしょう。
でもみんなホンネでは、働いて楽しかったときはそうしたことよりもっと内的な要素が重要だったと思っていたようです。

新卒の就職活動でありがちな「人と会うのが好きだから営業」、「アイデアを出すのが好きだから企画」的な発想に結局戻っていくといったところでしょうか。
ただMBAを取得する時点では仕事の経験もあり、自分自身についても大人として理解が深まっているので、大学生当時よりもずっと腹に落ちた決断ができるようです。

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