MBAで教える「交渉術」

MBA留学先での「交渉」の授業内容を配信。といっても最近はもっぱら刺激を受けた本やMBAについて。

パリでの事件を受けて

2015-11-24 | フランス暮らし
栄太です。

先日、パリで同時多発テロがありました。
このブログでも10年位前に、スラムのようなパリ郊外の移民街のことを少し書いてました。
当時から時々大暴動もあり、このままでは済まないと思っていましたが、今回のような形になり本当に残念です。
もう10年以上が過ぎましたが、同国に留学した人間として、考えさせられるものがありました。
大変残念ですが、現地の友人も大きく影響を受けているようです。

そしてフランスの連想から、このブログのことを思い出しました。
読み返してみると、当時の思いがよみがえる、自分にとっても良い記録になっています。
一寸先も分からない中、こういうログはそれなりに意味があるかも知れない。
そこで、このブログをゆっくりペースで再開してみようと思います。

未完で悔いが残るので、本編の「交渉術」で書き残したことを書きます。
またタイトルワードでもあり、卒業して時が立った視点から、あらためて「MBA」についても少し思うことを書くつもりです。

シンガポールへ

2007-04-28 | フランス暮らし
シンガポールに来ています。
シンガポール的には雨季で涼しい季節なのですが、やはり気温は30度を超え、日本とは別世界です。

当地は留学時代に最初を過ごした懐かしい場所で、個人的には世界中でも好きな街ベスト5に入ります。
どこがよいかというと、調和が取れていて安心できるところ、都市型のライフスタイルが高い自由度で楽しめるところでしょうか。
ずっと住んでいる人にとってはそうでもないと思いますが、短期滞在の外国人には自由で過ごしやすい環境だと思います。

二年ぶりに来たらレストランの競争が厳しいため、しばらく来ないうちに新しいレストランやショッピングモールが出来たり、栄枯盛衰が激しいようです。
車もここ数年で増え、交通渋滞が激しくなった、などの声もあるようです。

とはいえ、シンガポールやアメリカは(例えばタイやインドと比べて)カルチャーがそれほど強烈でないというか、日本人からすると「無理なく受け入れられる」選択肢が多い国だと思います。
カルチャーが強烈な国だと、それに対処するだけで手一杯になるし、「環境がこれではやむをえない」という場面も多いものですが、こうした選択肢が多い国に来ると、

-自分は何がしたいんだろう
-当地の人たちと比べて、自分の日本での生活は楽しいだろうか

とふと振り返る場面が多くなる気がします。
食事でも職業でも週末の余暇でも、色んな選択肢を組み合わせて自分のライフスタイルを構成していくわけですが、日本でいつも当たり前に組み合わせている自分のスタイルを、少しだけ違う側面から見直すような感じです。
日本の素晴らしいところもたくさんあり、それをあらためて見直して大切に思うと同時に、例えば週末日本でごろ寝で過ごしている自分を思い出したりすると、「これではいけない」と痛切に感じたりします。
また当地での友人たちのビジネス面の活躍を聞いても、「毎日不満ばかり感じてないで自分も頑張ろう」という気になります。

そんな風に、頭を少しだけリフレッシュしてくれる、だけど追い詰められてくる感じはせず、あくまで自分が自然にそう思ってしまうところが、シンガポールの好きなところかもしれません。
(アメリカも少し似たようなリフレッシュ感がありますが、純粋な日本人から見ると文化の断絶が大きいので、学びもよりエグみと強制感を伴う気がします)

雑感ですが。

アメリカよいとこ

2007-04-01 | フランス暮らし
アメリカに来ています。
フロリダ州マイアミ、ということで写真のように海沿いの爽やかな町です。

「欧米か」などといっしょくたにされることも多いですが、ヨーロッパに住んだ経験と比べて、アメリカに何となく違いを感じるポイントがいくつか。
ざっと書いてみると

+トイレが開放的

いわゆる「大」の方で、ドアや隣の個室との仕切り板の面積がかなり狭くなっています。
要は、頭や腰は隠れるけど足は丸見え、という状態なので、どこに誰が入っているか一目瞭然&風通しがかなり良いです。
隣で気張る人の足が見えると言うのもなかなかシュールですが、物の本によると戦時中などはアメリカ人は連れションならぬ「連れ便」も特に抵抗無くしていたそうで、そのあたり人工的に水音まで流す日本とは大違いですね。
(ちなみに日本兵はかならず一人で「大」をするので、アメリカ側はトイレの場所を探してそこで孤立した兵を捕虜として捕まえる戦術があったそうです)
フランスの便所も日本より開放的でしたが、アメリカほどではなかった気がします。

+肥満度の標準偏差

「アメリカ人には肥満が多い」というのもある種定説のようなものです。
実際見てみても当然日本よりは肥満した人が多いのですが、筆者のような外国人が行くような都市や空港にはそこまですごい率でそうした人がいるわけではないようです。
ただ「ここまで太っていいのだろうか」という類の人を歩いていると10分に1回くらい見かけるのも事実。
フランスの場合、もう少し皆均等に固太りしている感じなので、平均値は同じでも標準偏差(要はバラツキ度)が違う、という感じでしょうか。
健康フェチでジム通いしてジョギングして体系死守、というタイプの人もアメリカにはけっこういる気がします。

+食事の多様性

「アメリカはメシがまずい」と言いますが、実際にはどうでしょう。
率直に言って、「うまくもまずくもない(=まあまあ)けどレパートリーが少ない」という感じがします。
例えば、空港には基本的にマクドナルドとピザハットとスターバックス(及びそれらの亜流)しかないので選択肢が非常に限られます。
町でもニューヨークなどに行けばバラエティ豊富においしい料理がありますが、マイアミ程度の町だとコースを頼んでも基本的にサーモン煮込みかチキン丸焼きが牛ステーキしかありません。
実際なぜか豚肉がほとんど出されない(イスラム教徒やユダヤ人が多いからでしょうか)ので、レストランに行くとほぼその三択+マッシュポテト付け合せ、みたいな感じです。

フランスに行くと、
肉の種類が増える(羊や鴨が加わる)、
ポテトが出てくるとしたらマッシュでなくフライまたはグリルになる、
ソースがやっぱり多様で美味しい、
アペタイザー(前菜)がある(アメリカはあまり無い気がします)+圧倒的にうまい、
デザートがむちゃくちゃ甘いのはアメリカと同じでも、甘さに色々あるので大人でも楽しめる
田舎町でも一応中華や(エセ)和食やベトナム料理やインド料理がある

という感じで、やはり食事は大陸ヨーロッパの方が圧倒的に良い気がします。

ただ雰囲気がおおらかで「何でも有り感」が漂っているところはヨーロッパに無いアメリカの良さだと思います。
知らない人でもちょっと話しかけると乗りが良いですし。

フランス大暴動再び

2006-10-29 | フランス暮らし
フランスでまた移民の暴動が発生しているようですね。
車が300台近く燃やされたり、デモが発生しているようです。

一年前にも書きましたが、フランス社会の抱える構造的な矛盾や不安定さが現れている気がします。
こうした動きは恒常化していく気がしますね。
日本でも2007年問題など、人口構成上の労働力不足がさらに顕在化してくる可能性が高いと思いますが、今以上に移民を受け入れたなら同じようなチャレンジが起こり得ると思います。
(既に試みられている擬似的なものとして、日本に帰ってきた日系二世・三世のコミュニティが挙げられるでしょうか)

こうした、「人口構成のリスク管理」というテーマは、今後政治でも企業経営でもちょっと重要なテーマになってくる気がしますね。

フランスの学生デモ

2006-04-13 | フランス暮らし
最近とみにフランスでの学生デモが話題になっています。
大学も授業や試験ができず、社会の機能が一部まわらなくなっているようですね。

テレビなどを見ると、根っこには「失業問題の負担を若者に押し付けるのか」という反発があるそうですが。
その意見自体はまっとうだと思いますが、構造的に考えて、実際に彼らの親の世代と同じような生活が将来にわたって持続可能なのか、は疑問を感じます。

「労働者の権利」の名の下に、
どんなに無能でもクビを切れない
バカンスはどんな人も最低1ヶ月
社会保障も日本より手厚い社会(中心の対象は移民以外)。

そしてそれらを支えてきた
植民地からの資産収奪と、それによって築いた多くの世界遺産。
世界遺産を目当てに集まる観光客からの収入。

叫ぶ若者たちをみて気持ちは分からなくはない、と思いつつも、

-あれだけ非効率でぬるま湯につかった労働社会が健全だとホントに思っているのかな?

と疑問を感じてしまいます。

学校やビジネススクールも事情は同じで、どんなに無能な事務員もクビにならない(できない)ので、オペレーションの非効率さ、こればかりはアメリカの学校に遠く及ばないポイントだと思います。
まあ、「学校」という世界自体、世間よりは競争にさらされない傾向があるので非効率はそもそもいっぱいあるのかもしれませんが…

クリスマス

2005-12-19 | フランス暮らし
今週末がクリスマスですね。
日本でもすっかり町のライトアップが定着したみたいで、どこも綺麗です。

さてクリスマスといえば、日本だと「恋人たちの…」とか「クリスマスデート」という感じが強いように思います。
高校生くらいの頃までは、そんなイメージに振り回され、「ああクリスマスなのに自分は一人だ…」と暗い気持ちになったような気もします。

しかしフランスに行って気付いたんですが、向こうの常識でははっきりと「クリスマスは家族のイベント」になっています。
日本のような感覚で、
「クリスマスはボーイフレンドと過ごすんでしょ?」
などと女友達に聞いてみると、「何言ってんの?」みたいな反応がかえってきたりします。
要は、一年に一度家族が全員はるばる集まって一緒にケーキやツリーを楽しむ、童心に返る、日本で言うとお盆か新年のようなイベントなわけです。

逆に向こうでは新年があんまり特別なことではないので、年末年始の休暇はごく短いものだったりします。
日本だと大晦日のカウントダウンも家族でこたつでみかん食べながら皆で、みたいな感じですが。
向こうでは逆に恋人や友達同士でうわっと楽しむ方が普通なようです。

昔より薄れたとはいえ本来は宗教的な荘厳さも必要、ということを考えても、日本のクリスマスフィーバーは面白い現象だと思います。

「何で日本のクリスマスはそんなに過熱するの?」
とフランス人に聞かれ、いったい何と答えたものか考えてしまったことがあります。

「偉大なヨーロッパ文明に憧れを持っているから」

と言えばフランス人が喜ぶことは知りつつも、たどりついた自分なりの答えは、

「楽しいから」

というものでした。
(実感として、キリスト教徒でもないのにクリスマスを祝ってる理由はこれだけじゃないですか?)
真面目な意味で、「メリットさえあれば他人の宗教行事でも無邪気にパクッてしまえる」こだわりのなさが、日本の強みだと思いますね。

フランス大暴動

2005-11-08 | フランス暮らし
今フランスで暴動が起きているらしいですね。

ニュースで見かけると、結構大変なようです。
フランスに国際線の飛行機で行くと分かりますが、パリ北東にあるシャルル・ドゴール空港は市内から結構離れていて、電車で一時間近くかかったりします。
で、時々近郊電車でその辺りの車窓の風景を見ていたことがあったのですが、パリを取り巻く環状高速の外側から空港にかけて、近郊のスラム街や汚い団地に驚いた記憶があります。

当時は「フランスでもこんなバンコクのスラムみたいに汚い所があるのか」と思っただけでしたが、ニュースによるとそれがまさに移民の居住区のようですね。
パリ市内と空港を結ぶ電車(筆者も乗っていた)が今月からしばしば運休している、と聞くと事態が深刻なのかなと心配になります。

早く平穏になって欲しいものです。

移動祝祭日(2)

2005-10-24 | フランス暮らし
どうしてフランスのことを思い出してしまうのか?

考えてみると、当地の人々が持っているプライドや自己認識が、ある種滑稽というかほほえましい部分があるからかもしれません。

住めば都という言葉がありますが、当地の人達は「自分たちこそ都」だと思っているし、またそう口に出して言う。
でも実際に住んでみると、「そんなに素晴らしいのかね?」と思うようなことがたくさんあります。
(特に当たり前の便利さについて)
インターネットを引くのに電話会社の手続きだけで何ヶ月も待たされたり、マクドナルドでさえ注文を処理して食事にありつけるのに20分待たされたりする。
そうした点を見て、本来はごく簡単な工夫でそうした意味のない不便さが解消されると分かってしまうので、とても笑止千万な気分になります。

一方でこれは、例えばものすごく田舎に住んでいる人が、「郷土の誇り」を胸に「おらが村こそ日本一」と信じて疑わないのと似ているような気もしてくるのです。
どんなに不便でも

-こんな不便さは当たり前だ。それより見ろ。この美しい山河を

と胸を張って生きているところが、何となく「それもいい生き方かもしれないな」と心に残っているような気がします。
(日本人は逆に自虐的に卑下するのが過剰になっているような気もするので)

とはいえ、フランス人の同級生にこういう話をすると反応ははっきり二つに分かれますね。

中には

-その通りだ。自分もこの非効率で内向きな社会が嫌で仕方ない

という人もあり、また一方では(こっちの方が典型的だと思いますが)

-何を言ってやがる東洋の片隅からきたこの野蛮人が。お前ごときには本当の文明の価値が分かりはしないだろう

という人もいます。
アメリカ人ではないのでこういうことをダイレクトに表現せず、遠まわしに言うわけですが。

そんなわけでこういう話をフランス人とすると、ますます

-ああフランスって本当にフランスだなあ

と思ってしまうわけです。

移動祝祭日

2005-10-17 | フランス暮らし
フランスについてネガティブなことも含めあれこれ書いてきましたが。

-このヒト、悪口ばかり書いて、フランスでは嫌な思い出しかなかったの?

皆さんはこう思われるかもしれません。
確かに、ある側面を見ると筆者のフランス経験からの感想は、

-みんな東洋人はフランスというと基本的に「良い」と思っている
-でも実際にはとんでもない偏見や不便さに満ちた社会だ
-旅行で短期間だけ来てる人達はそんなことも理解できずに帰っていくのだろう
-フランスへの片思いもいいところで、外から見たら日本人のフランス信仰はみっともない話だ

といった部分もありますが、もう一つ全く逆のイメージもあります。
というのも、留学が終わって今、よくふと思い出すのはやはりフランスの光景なのです。
アンビバレントというか、愛憎は紙一重というか、とにかく田舎の村やパリの光景は心と記憶に残って離れません。

何かの文豪の言葉で、こんなものがあったかと思います。

「若き日のパリでの日々は移動祝祭日だ。たとえ貴方がパリを離れても、時が経ったとしても、パリは常に形を変えて、いつも貴方に訪れる」

実際のところ、予想を超えて心に引っかかるものが多かったのがフランスでの日々だった点は否めないと思っています。

(この話続く)

世界の中心はどこ?

2005-10-15 | フランス暮らし
フランスについてあれこれ書いてきましたが。

結局の所、それぞれの国ごとに、それぞれ違う前提が作用しているのだと思います。

日本には日本社会の暗黙の前提があり、それはある人たちにとっては不快なものでしょう。
例えば日本(やアジアの多くの国)では、人と接する時になるべく笑顔をすることが良しとされていると思いますが、これも文化によっては「気持ちが悪い」と感じるようです。
特にロシア・東欧などヨーロッパの旧共産圏出身者から見ると相当奇妙で、「なんでこんな締りのない顔をしてるんだ」と思うようです。
(そういう級友は実際いました)
友人や家族と接するときならともかく、店員や親しくない人と話す時に締りのない顔をするのは不自然でだらしないと感じるようです。
ビジネススクールでもあるロシア人の客員教授は90分×16回の授業で、一度も笑顔を見せなかったように思います。
(自分でジョークを言ってもほとんど表情が変わらない)
まあ、色んな文化がそれぞれ違うのは当たり前ですね。

しかしフランスに住んで、また色々な国からの級友と接して、一番感じたのは「色んな文化があるな」ということだけではありません。
特にフランスなどを例にして言うならば、それに加えて

-たしかに文化は国によって多様だ
-しかしそれら色々な文化の間には優劣がある
-最も優れているのはフランス(あるいはヨーロッパ)の文化である
-その優秀さは歴史が証明してきた
-だから世界中が(程度の差はあれ)フランス(ヨーロッパ)のようになろうとしている
-その流れは近世から始まっていて、今後もずっと続く

という考え方が「常識」あるいは「信念」になっていることでしょう。

日本でも戦前であれば、(起源は違えど)おそらく「フランス」を「日本」に置き換えて似たような見方が強かったのだと思いますが。
ヨーロッパ外の国でも程度の差はあれ、こういう自文化普遍主義は今なお理想として根を張っています。
(特に中東、ロシアや中国など)

今の日本や日本人(自分自身も含めて)が世界的に特殊な存在であるのは、こうした

-自文化が他国より優れているべきだ
-それは歴史によって証明されるべきだ
-自分のやり方(日本式)を他国もまねるべきだ/従うべきだ

といった考え方に否定的というか、ほとんど関心がない点だと思います。
海外ではびっくりするような小さな国でも、素朴にこうした考えをホンネなり願望として強くもっている気がします。
(というか今のフランスが自分が世界の中心だと主張することでさえ、かなり笑止な部分があると思いますね)

もちろんそういう自文化普遍主義が良いとは思いませんが、そうしたハングリーというか我儘な人間の中で伍して戦っていくには、もう少し戦闘的な覚悟/強さも必要ではないかと感じています。
「交渉術」もそのためのツールの一つとして、(日本人にとっては若干違和感を感じるものではあれ、)活用していくべきなんだなとビジネススクールで思ったのでした。

フランスのカフェ(3)

2005-10-14 | フランス暮らし
フランスのカフェの特徴と言えば。

当然、フランス特有の「サービス」レベルも頭に浮かびます。
具体的には、「ウェイターの気分でサービスの質が大きく異なる」ことです。

ウェイターの気分が乗らないとどうなるかと言うと…

-席に案内してもらえない
-席についてもメニューを持ってこない
-メニューを持ってきても注文をとってくれない
-飲み終わって出て行こうとしても勘定をしてくれない

ということになります。
実際カフェだけでなく、どの場面でも似たような状況はあり、
とにかく店やサービスを提供する側のわがままがまかり通る世界だったりします。
売ってやるだけありがたく思え、みたいな感じです。

フランスの場合、この傾向はマクドナルドやスターバックスでも本質的には変わらない感じがしました。

(この話続く)

フランスのカフェ(2)

2005-10-12 | フランス暮らし
カフェと言えばちょっとした食べ物が充実しています。

フランスといえば、バゲットのサンドイッチやクロワッサンは定番です。
他にもクロックムシュー(卵系)や甘いものもかなり充実しています。
ヨーロッパ全般にそうですが、とにかく甘いものや副食物がおいしいのが向こうの特長だと思います。

話がそれますがフレンチフライってどこの国が発祥だか知ってますか?

実はフランスではありません。
答えはベルギー。
第一次大戦でヨーロッパに来た世界事情に疎いアメリカ兵が、
「フランス語をしゃべっている連中が食べてるポテトの揚げ物」
ということでフレンチフライを持ち帰ったのです。
(ベルギー中~南部ではフランス語が普通に通じます)
だからアメリカでは「フレンチフライ」が通称になってしまったわけです。
それはともかく、ベルギーでは厚切りフライドポテトが大阪のたこ焼きのように街中でばんばん売られていて、これがめちゃくちゃうまいのです。
400円くらいでハコ山盛り、それにケチャップかマヨネーズをウニョウニョかけてバリバリ食べます。
(「サムライ」というソースが結構どこの屋台にもありましたが、結局試しませんでした。しょうゆ味なのか?)
間違いなく体に悪いと分かっていても、熱々ポテトとマヨネーズソースがたまらず、非常に感動した覚えがあります。
ベルギーでは中年以上で太ったヒトがかなり多いのですが、理由はそのあたりにもあるように思いますね。

話を戻すと。
食べたいヒトにはカフェでもチキンの丸焼きとか煮込みとか何がしかの「料理」もありますが、だいたい味は「そこそこ」レベルな感じがしました。
(というかレンジでチンしてるんだろうな、という感じのものもあったり…)

筆者が行っていた学校には古い宮殿があり、そこが観光地なので周りに観光客向けのカフェがいくつも並んでいたものでした。
時々そうしたカフェでエスプレッソ頼んで宿題の教材を読んだりしていましたが、日本でいう「カフェ」とはいくつか違う点があったと思います。

まず多くの席がとにかく席が屋外にあること。

これはカフェに限りませんが、ヨーロッパ人の日光好きは大変なもので、食事でもコーヒーでも、とにかくやたら外で取りたがります。
だからホコリっぽいパリの街中でも、少しくらい曇りの日でも、とりあえず外で食べるのが好まれます。
日本人からするとホコリが飛んでるし落ち着かないしで、何となく違和感があります。

(この話続く)

フランスのカフェ

2005-10-10 | フランス暮らし
フランスといえばカフェの本場な感じがしますが、実際どうなんでしょう?

パリにはたくさんのオープンカフェが並んでいて、寒い季節でも屋外でコーヒーを飲んでいるところをよく見かけます。
パリの物価は他の場所に比べ3割くらい高くなっていますが、普通のまちなら1.5~2ユーロ(約200~250円)くらいでコーヒーが飲めます。
パリだと観光客を当て込んでいるのでもう少し高いですね。

「コーヒー」といっても、フランスでは特に断らない限りエスプレッソと角砂糖が出てきます。
いわゆる「アメリカン」コーヒーがあまり存在しないのです。
日本で言う「ブレンド」とか「アメリカン」型のコーヒーは、カフェオレ頼んでミルク入れて飲め、みたいな感じです。

学校にも無料のコーヒーメーカーがあったのですが、薄めのエスプレッソしか出ず、中途半端でなんだかな、という感じの代物でした。

(この話続く)

帰国してみると

2005-09-19 | フランス暮らし
日本に帰ってきました。
短い間とはいえ、久しぶりのヨーロッパでした。

日本に帰ってきてみてやはり気になるのは、飲み物自動販売機です。
(以前もそんなこと書きましたが)
量が多いし、皆きれいできちんと稼動しているものばかり。
どうしても目に付いてしまいます。

といっても筆者は必ずしもネガティブに感じているわけでもなく、ついつい帰国すると成田空港で早速缶コーヒーを買って飲んでしまいます。
あの甘い(かといってヨーロッパの缶コーヒーに比べたら甘さも控えめで香りもきちんとしている)コーヒーを飲むと、そしてそれがキンキンに冷えていると、

-ああ日本に帰ってきたんだ

という気持ちになります。

+いつでもどこでも
+清潔で(自販機の機械自体が)
+安全で(欧州では盗難防止に自販機にぶっとい鎖と金属の錠をかける)
+選択肢が多様で(同じコーヒーでも異様に多く種類がありますね)
+きちんと準備された(キンキンに冷えた)
+そこそこの質のサービスを(間違いはないけど本格喫茶店には勝てない)

提供してくれる缶コーヒー。
いい意味でも悪い意味でも現代日本の象徴みたいな感じもするのです。

久しぶりの欧州

2005-09-06 | フランス暮らし
あっという間に9月ですね。

少し間が開いてしまいましたが、また欧州に行くことになりました。
(といっても数日です)

向こうに住んでいたときはアジアまで行くと考えただけでも、
「そんな地球の反対側まで面倒な・・・」
と思ったものでしたが、逆に今も
「ヨーロッパくんだりまで行くのは面倒だな・・・」
という感じがします。
やはり「限界耐久フライト時間」みたいなものがあって、それを超えるフライトは「大変」なイメージがぬぐえないんでしょうね。
(筆者の場合は限界耐久時間=6時間くらいでしょうか)

このブログの本編も第二部まで完結してそこからしばらく止まってますが、また第三部を少し書き溜めたら掲載していきますので、よろしくお願いします。