摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

竹林は続くよ、どこまでも

2008-10-30 17:11:45 | エッセー
白山市の旧鳥越村の友達の家へ車で行きました。
金沢の中心部から、国道157号線を高尾方面へ抜け
山側環状を右折しました。
今日は、私は運転していなかったので、
高尾のあたりの丘の斜面をよく見たら、
どこも竹林が広がっています。
どこまでこの竹林が続くんだろうと思っていたら、
2キロほど先の四十万のあたりで鶴来方面へ左折した後も
ずっと斜面は竹で覆われています。
というか、杉林や広葉樹林の中に、
竹が入りこんでいるかたちです。

この竹は、4,50年前はどこに、どのくらい生えていて
人々はどんな風に使っていたんだろうと想像しました。
もっと前の江戸時代はどうだったんだろう?
加賀藩やその領内に住む人たちにも、使われていたのでしょうか?

私たちの生活から、竹が消えていったのは、
いつだったのでしょう。
私が覚えているだけでも、すでに私が小学生の頃に
私の家で使われていた竹製品といえば、
カバーをかぶせられた物干し竿とふとんたたき、
あとはザルくらいだったかもしれません。
あと、30センチの定規も竹製だったな。
それに、庭で使う竹ぼうきもあったか。
でも、せいぜいそんなものです。

私の好きな本に、石川英輔さんという方が書いた
「大江戸リサイクル事情」というものがあります。
この本の中では、「竹は万能の素材だった」と題して
1章設けているくらい、竹は江戸時代広く使われていたそうです。
ちょうちんや傘などの日用品、竹とんぼや竹馬などの遊び道具、
床柱や垣根などの建築資材へ利用されたり、
竹の皮は食べ物を包んだり。
こんなに用途の広い素材が、
せいぜい数十年前の太陽エネルギーからできてしまうというのは、
資源枯渇が叫ばれている今、
あらためて大いに注目していいことではないでしょうか。

それが、今の社会での竹は、厄介ものの1つに数えられていて
とても気の毒です
バイオマスの燃料としてではなく、
安全で地球にやさしい生活用品の素材として
また竹を利用できるようになったらいいなぁ。