(玉城朝薫役の真喜志康忠氏)『嵐花』より≪知花照子撮影≫
「護佐丸と阿麻和利」にいろいろなバージョンがある。以前フォーラムで話しあった内容が、甦ってきた。「なぜ今阿麻和利か」だった。阿麻和利はなぜか護佐丸より人気があるのですね。築城に長けていた護佐丸の魅力は北山を倒した武勇を含め、若い頃の姿がもっと描かれてもいいのだろう。
2月24日・25日の国立劇場おきなわの『護佐丸と阿麻和利」は真喜志脚本を軸に演出される。今回の演出とテキストレジーの意図が取材を通して分った。斬新だ。見てのお楽しみだが、改めて台本を読み、DVD(録画映像)を見て発見があった。「与那原の浜」の場面は、格別だ!平良良勝さんの連鎖劇には与那原の浜はない。歌舞伎のような見栄の型を幾分取り入れた迫力があり、詩情がある。
大人数が登場するこの歴史劇は、役者の層がしっかりしていないと上演できない。久しぶりに見た「与那原の浜」の場面は、やはりいい!真喜志康忠名優芸が映像で見れることは幸いだ。
現代劇や映画にも出演してきた平良進演出のセンスが今回どう活かされるか、楽しみだ。それが何かはここでは秘密にしておこう。劇場で!