Pains パリの味

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ベーカーテクノサービス

パン屋作りと売上改善

2011-11-20 10:39:41 | Weblog


今年最も記憶に残る風景、上海の夜景(携帯写真)と隠岐空港のSAAB340B

売れるパン屋、繁盛するパン屋の条件
先ず、立地が大切です。駅前立地が良いとされて着ましたが、最近は駐車場を持った郊外型の店舗が受けています。
しかし、何れにしても、商品構成、品質、サービスが重要である事には間違いありません。
現在、大手製パンメーカーの食パンの多くが、湯種法に変わり、しっとり感、柔らかさでは太刀打ちできません。しかし、湯種法は風味が乏しく、ただネットリとした食感が特徴で、それに不満を持つ消費者も多くあるはずです。この様に日本人の好みが変化した裏には、”コシヒカリ”の全国制覇があると思います。このコシヒカリの普及により、日本人の好みは、パサパサを受け付けなくなりました。当然パンについても同じ様な食感を求めるようになり、湯種法の食パンが普及する下地を作ったと考えられます。

一方焼きたてベーカリーは、従来の製法を守り、焼き立てだけを売り物に食パンを焼いています。これではお客様の変化について行けず食パンの売上を下げて下げてしまいます。こんなベーカリーが多く、ただ指をくわえて大手の躍進振りを眺めている、これではベーカリー経営が面白くなくなります。売上が少しずつ増えて始めて経営が楽しく、毎日の仕事に身が入りますが、減少が続くと商品自体の元気、体裁が悪くなります。

先般あるベーカリーで山形食パンを自家製天然酵母を使う、それも前日仕込みの生地を冷凍保存し、ドゥーコンで解凍、朝一の成型に変更しました。従来は1時間半醗酵で分割・成型、ホイロ、焼成としていました。もう一つ湯種を使った山形食パンもやはり1時間半醗酵で焼き上げており、湯種法の山形食パンの売れ行きが勝っておりました。しかし、天然酵母を使い、冷凍で生地保管し、ドゥーコン解凍、朝一成型に変えた途端、売上は逆転し、天然酵母の山形パンの売上が80%の伸びを示し、食パン全体の売上も130%ほどで伸びています。

この、天然酵母を使い、一旦冷凍し、低温で解凍することにより、しっとりとした、そして風味も良い食パンが焼きあがります。

全て手持ちの機材を最大限活用し、新しい製法を考えることで、売上は改善できます。この努力が強い、人気店を作り上げると確信しています。

単に毎日パンを焼いているだけでは、人気を得ることは不可能です。いつも環境、機材、お客様の流れ、お客様の意向・考え方、などを分析しながら、より良い商品とサービスを提供できるよう努めて、始めて人気店となります。

我々は、店頭に立てばその店の強み、弱点がわかりますが、毎日店を見ているオーナー様にはこれが解らなくなっています。この店舗分析を自ら出来るよう指導することも、私の仕事でありますし、オーナー様の意識改善が最も困難で、私の意見に耳を傾け、3ヶ月言うとおりに行動していただければ、必ず売上は改善します。

多くの店は2週間で明らかに売ガ改善します。

ただ、これまで大きな改善が出来ずに終わった店舗もありますが、一時ロスが増加することにご理解を得られなかったことが大きな要因と思います。このロスの改善法もありますし、あまりにもロスに拘る姿勢が強いと改善が遠のくこともあると認識頂ければ幸いで御座います。