奈良の未来

かつての賑わいを取り戻すため、「奈良」の可能性を考える
「固定観念」「現状維持」「自己満足」をやめてみませんか

東京目線と大阪目線 (私たちは何をすべきか)

2013-04-23 22:36:46 | 奈良の現状・提言
ちょっと今回はメディアについて書いてみたいと思います。

旅行に行く時に人はどんな基準で行き先を決めているでしょうか。 予算とか日数とか条件はいろいろあると思いますが、何よりもまず「行きたい場所」というのが必須の条件でしょう。 当たり前の事だと思いますが(笑) それではこの「行きたい場所」を決めるのに皆さんはどうしているのでしょうか? おそらく大方の人が「メディア」から発信された情報を参考にして決めていると思います。 この情報は単に旅行先だけでなくその地域の「印象」をも決定付けてしまう、とても影響力のあるものです。 メディアをうまく使わないと、「奈良」という存在が日本の中で浮かび上がってこないかもしれません。


(マスメディア)

マスメディアには、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌 等があります。 今はインターネットもメディアの中に入れてもいいでしょう。 現代において影響力がある「メディア」をこの中から挙げるとすれば、テレビ・雑誌・インターネットになると思います。 これらは人々の身近な存在として親しまれ、多くの人がこのメディアから情報を得ています。 ただこの中で「テレビ」は、視覚や聴覚を刺激され「感覚の部分」、先ほど言った「印象」に強く影響を与えます。 つまり「テレビ」というメディアを重視しないと印象が違うものになったり、あるいは印象が無くなる(存在感が無い)事になってしまいます。
奈良県は「雑誌」や「インターネット」で熱心に情報を発信してきました。 それはそれで「情報」としてはよく伝わっていると思います。 しかし「テレビ」による「印象」という要素には無関心であったので、関西また日本の中での存在感がだんだん無くなってきているように思います。 行政はそれに気づいているのでしょうか。


(東京目線)

東京からの目線を僕なりに考えて見ます。 基本は「テレビ」です。
東京にはキー局と呼ばれるテレビ局が5局あります。(日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・フジテレビ・テレビ東京) それぞれ地方にネットワークを持ち、ローカル局はそのネットワークを通じて番組の提供を受けます。 つまり キー局で番組を制作すればその番組の「情報」は日本各地のローカル局に届き、それを見ている視聴者に伝わる という事です。 NHKはキー局という考え方ではありませんが、基本的には同じです。
その意味で「東京目線」を考えることは観光都市の奈良にとって大事な事です。
今の番組を見ているといくつかの傾向が見ることができます。 基本的に47都道府県を対象にしているのですが、「北海道・東京・京都・大阪・沖縄」を採り上げることが多いですね。 ニュース番組や旅番組などの番組の種類に限らず、この傾向があるように思います。 つまり これらの都道府県の「印象」が、東京から見るととても強いのでしょうね。 この「印象」が日本各地に伝わっていきます。
奈良の印象はどうでしょうか。 あまり採り上げられていないのでその程度のものなのでしょうね(悲) 時々旅番組でやることはありますがそれだけです。 他の42県と同レベルですね。 「日本」という国を造った場所が情けないですね。


(大阪目線)

まず民放に関して。
関西には大阪に準キー局が5局あるだけで、他府県には基本的に日本のネットワークのテレビ局はありません。(奈良テレビなどの独立局はありますが視聴者はそんなに多くないと考えます) よって準キー局制作の番組があればその「情報」、具体的に言えば「大阪目線」の「情報」が他の関西府県に伝わります。

NHKの場合は。
基本的に関西の各府県にテレビ局があり、それぞれの府県の「情報」はそれぞれのテレビ局から受ける事になっています。 ただし関西のニュースは大阪局がまとめることになっているのでそこに「大阪の目線」が入り、採り上げ方によればその「印象」が各府県に伝わります。 その例ですが NHK夕方のニュース番組「ならナビ」の関西ニュースのコーナーでは、奈良の映像ニュースが極端に少ない。 バランスをとったニュース紹介をしなければいけないと思います(大阪はほとんど毎回)。 何か奈良には重要なニュースが無いような「印象」を与えます。 それと神社仏閣に関するニュースが多すぎます。 他にもっとニュース性のあるニュースがあるのにもかかわらず。

「大阪目線」でいうと、関西は「京阪神」があってその後に「奈良・滋賀・和歌山」がくるみたいです。 最近では奈良と滋賀が入れ替わっているかもしれません。 大阪制作の番組は圧倒的に「大阪・京都・神戸」の話題が多く、古都として京都と重なる奈良はその存在感が薄いですね。 そしてまたその「印象」が他の関西府県に伝わります。


(印象を変えるには)

「東京目線」で存在感が無ければ日本各地からの旅行先として奈良が選ばれることは少ないだろうし、「大阪目線」で存在感が無ければ関西からの近場の訪問地として奈良が選ばれることはないでしょう。 このようにマスデディア、特にテレビによる影響は大変なもので、奈良はその影響を無視することなく観光施策を考えていかないといけません。
いくつかのキーワードがあると思います。

1.スポーツ
2.ミュージック
3.アイドル
4.ファッション
5.シアター
6.テーマパーク

6以外今まで奈良には縁が無かったものばかりです。 ようするにエンターテイメントに関するものです。 今まで足りなかったものを作っていくことでメディアの露出が確実に増えます。 それにこれらはそんなに不可能なものではないと思います。

1.サッカーやバスケットボールのプロ化。 奈良クラブやバンビシャス奈良の動きがあり、後は奈良ドリームランド跡地をサッカー場などのスポーツ公園化へ

2.奈良のミュージシャンが定期的に演奏できるコンサート会場を。 平城宮跡もいいしもっと小さいホールでも。

3.「ルシャナ」。 それだけでは寂しいね(笑)

4.原宿系・渋谷系があるのなら「飛鳥系」ファッションがあってもいいですね。 誰か考えないですかね。

5.これは芝居の方のシアターです。 大和郡山ゆかりの「カムカムミニキーナ」などがあるので、各地にある奈良の劇団の活動の場をつくりましょう。

6.奈良のテーマパークの復活です。 鹿をテーマにした「ディアランド」なんかどうでしょう(笑)


なかなか難しいとは思いますが、可能性はあります。 大事なのはやる気です。 奈良を普通の都市にしその「印象」を変えるのに私たちは何をすべきか、真剣に考える時期がきているように思います。