Peace of Mind を求めて…

悲しいことがあっても、必ず新しい朝は来るのですよね

こらーる岡山・設立15周年記念 映画上映会

2012-10-14 22:03:18 | 映画・テレビ
夫が4年前からお世話になっている精神科診療所「こらーる岡山」が開設15周年を記念して、岡山県立美術館の大ホールで映画上映会を開催されました。

「こらーる岡山」は、1997年に県精神保健福祉センター所長を退職された山本昌知先生が開設された、患者主体の診療をしてくださる、本当に貴重な診療所です。

それまでの5年間、長時間待ってほんの10分ほどの診療、大量の抗うつ剤を処方するクリニックに通っていた夫は、心身ともにボロボロになり……それが病気のせいなのか、大量の薬のせいなのか、わからない状態に陥っていて……

幸運にも山本先生に巡り合えたことで、一から薬の見直しをしていただき…
5年かかって、徐々に薬を減らしていき……
ようやくこの春、抗うつ剤と縁を切ることができました!!!(睡眠薬はまだ手放せませんが。。。)

長く苦しい年月を、こらーるへ通うことを心の支えにして、夫も私も生きてきました。。。
山本先生の適切なお言葉に、何度夫ともども救われたか知れません。。。

………最初の挨拶で山本先生が、(20周年ではなく)15周年というはんぱな年に記念の会を開催するのは、自分が高齢になり、いつまで続けられるかわからないから、今のうちに皆さんに感謝の気持ちを表したかった…と話され、いつかそんな日が来るのか…いや、そんな日は永遠に来てほしくない!……でも、山本先生の姿がいつか見られなくなる日が来るのか…そんなことを考えると、ちょっと悲しくなってしまいました。

今日上映された映画はこれ↓ 『ショージとタカオ』(監督:井手洋子)です。

昨年、シネマクレールで上映されていたのは知っていたけれど、見逃していた作品だったので、今回観ることができ、とてもラッキーでした☆

20歳のショージと21歳のタカオが、布川事件と呼ばれる強盗殺人事件の犯人にされ、29年もの間、獄中生活を強いられた後、仮釈放されたその日から14年間、井手監督は、2人の姿を撮り続けていきます。
冤罪で29年間…青春時代をすべて獄中で過ごしてしまったなんて…なんて酷いことでしょう!
最近では、東電OL殺人事件や村木厚子さんの事件や…日本のエリートと言われる人たちが次々に冤罪をでっち上げている事実に驚愕します。
人間の良心というものが欠けているとしか思えません!!! 無実の人間を自分の作り上げたシナリオ通りになるよう自白を強要し、犯人に仕立て上げていく、こんな理不尽なことが公然とまかりとおっているなんて…

無実を訴えて再審請求しても、その結果が出るまで10年近く待ち続け、再審請求が棄却されれば、また10年近くかけて再審請求…気の遠くなるような年月が空しく過ぎ去っていったのです。

仮釈放されて刑務所から出てきた2人は、49歳と50歳のおじさんになっていました。

でもね、この2人、とっても魅力的でおもしろいオジサンなんです☆
ショージさんはよくしゃべるし、よく動く!タカオさんは口ベタだけど、粋でオシャレ♪
2人とも、なんとか仕事を見つけて自活していこうと、めげずに一生懸命頑張るんです☆

くじけないこの2人も本当にりっぱだけれど、私はこの2人を長年に渡り支え続けてきた、大勢の支援者の方たちの姿に感動しました!!!
2人が獄中から、毎日毎日たくさんの手紙を書き、いろんな方たちに無実を訴えてきた、その懸命な姿が人々の心を動かしたのか…
2人の周りには常に支援者の方たち、強力な弁護団がついていて、仮釈放後の2人の住む場所を用意したり、仕事を紹介したり…
再審請求のために、事件が起きた家を再現し、実際にショージさんが事件の供述調書どおりに行動してみて指紋がどんなふうに残るかを実験したり…
「冤罪に遭遇した以上、弁護士として見て見ぬふりはできない!」と、常時20名をこえる弁護士さんが、手弁当で頑張ってきたそうです!
(カッコイイぞ~!!!)
70年代から2人のために闘い続けてきた、柴田五郎弁護団長の仏様のような柔和な笑顔には心が癒されました~

そしてうれしいことに、明るく前向きな2人は、仮釈放後数年のうちに素敵な伴侶を見つけて結婚されるのですよ~
タカオさんなんて、50歳を過ぎて、パパさんになっちゃうんですよ~

ショージさんの奥さんは知的で優しそうな方☆映画にも登場されるのですが、タカオさんの奥さんは撮影を断られたようで…一体どんな方なのかな~と想像を膨らませていたら。。。最後の最後に一瞬だけタカオさん一家3人が、そろって姿を見せてくださいました!……明るく美人で、しっかり者の奥さん(私の想像☆)と、素直で真面目そうな男の子☆
ショージさんもタカオさんも幸せになって本当によかった~

この映画の完成後の2011年5月24日、ついに2人に無罪判決が言い渡されます。\(^o^)/\(^o^)/

158分の作品でしたが、ちっとも長いと感じませんでした。
信念を貫く2人、それを支える弁護団・支援者の方たちの姿にずっと魅了され、心の中で応援し続けていました


上映後は、井手監督、主人公の杉山卓男(タカオ)さん、山本先生の対談もありました。

さっきまで大きな画面で、生き生きと動き回っていたタカオさんが目の前の舞台に登場すると、大きな拍手が起こりました。(帽子といい、シャツといい、ブーツといい、オシャレ~!)

タカオさんは、「獄中で自分は一度もあきらめなかったし、必ず無実が証明されると信じていた。支援者の方たちにも助けられた」と話し、「現在心の病に苦しんでおられる方も、絶対にあきらめないでください」と、エールを送ってくださいました。これからも冤罪で苦しんでいる方たちのために闘っていくと言われていました。

井手監督は、大勢の支援者が2人のために働いたのは、2人が獄中から毎日書き続けた手紙が人々の心に訴えかけたのだと話され、2人のあきらめない姿勢に敬意を表しておられました。でも、これだけの年月、膨大な量の映像を撮り続け、構成、編集し、主人公2人や周りの人々が年を重ねていく様子を記録されたことは、ものすごく偉大な仕事だったと思います。穏やかに語られる監督の姿を拝見しながら、きっとここへ辿り着くまでには、幾多の苦悩があったに違いないと思いました。

山本先生は、「岡山なら、病気になっても大丈夫なんだ、と思ってもらえるようになることを妄想している(笑)」と言われていました。
病気になっても、治せばいいんだよ、安心していいんだよ。。。と言われているのだと思います。

山本先生☆ いつも本当にお世話になり、ありがとうございます!!!
これからもずっとず~っとお元気で、妄想を持ち続けていってください。
先生のご健康を心からお祈りしています☆

今日のお客さん

2012-10-08 21:15:01 | 愛犬リン
我が家のリンも、いつのまにか2歳10ヶ月になりました。
週に一度ドッグトレーナーの先生に預け、広いドッグランで仲良しのお友だちと元気いっぱい走り回って遊ばせてもらってます。

先生から、「リンちゃんは、どんな犬とも仲良くできるんですよ~」といつもほめてもらっています。
散歩の際も、よそのワンちゃんに吠えたことはなく、さりげなく挨拶しながら通り過ぎます。

今朝、リンを庭に放していたら、知らぬ間にお客さんが来ていました。

近所を徘徊しているノラさんです。



ときどき「ふぎゃ~~!!!」とビックリするくらい大きな声でケンカをしているので、きっとオス猫さんですね。



リンはネコさんの存在には気づいているけれど、マイペースで~す。



オイオイ!そんな、ネコさんの目の前で。。。



ネコさん☆ 過酷なノラ生活 大変だね。また遊びに来てね。

粟井温泉あしもり荘

2012-10-07 22:09:04 | おでかけ
我が家の上の娘Sの就職がようやく決まりました☆

大学1年の時からずっと、知的障がいを持たれた方たちが暮らすグループホームで食事作り、入浴介助、宿直等のアルバイトを続けていたSは、就職先もやはり社会福祉施設を希望しており……

夏休みには「福祉の就職総合フェア」に参加したり、児童養護施設へ履歴書を持っていったり…
そして、「福祉の就職総合フェア」で説明を聞き、いいな~と思っていた、岡山の足守にある社会福祉法人の採用試験を9月に受け…
 
10日後に、うれしい内定通知をいただいたのです\(^o^)/

足守は、我が家から車で1時間程度で行ける所なのですが、私も夫も1度も足を踏み入れたことがなく、友人に尋ねると、ものすごい山奥で道路も狭く、何にもないところだよ~と言われ…

これは一体どんなところなのか、施設はどんな様子なのか、私の運転でも行けるのか(これ、一番重要!)…娘が就職する前に一度様子を見てこなければ。。。と思い立ち、夫と2人で出かけてきました。

「足守」ですぐに思い出したのが、「粟井温泉あしもり荘」でした。
高校時代の友人が、最近ここへ泊まりに行き、お料理の素晴らしさを絶賛していたのです☆
足守に行くなら、絶対ここへ行かなくちゃ!と思い、さっそくお昼のランチ(1300円)を電話で予約しました。(予約は不要だったかな?)

気持ちの良い風に吹かれながら、秋晴れの日曜日のドライブは、途中ちょっと迷ったけれど、1時間余りであしもり荘へ到着しました。



こじんまりしていて、入りやすい雰囲気で、玄関はこんな感じです。



お昼ご飯を食べに来たことを受付で告げると、テーブルのある個室へ通されました。
窓の外には、刈り取られたばかりの田んぼが広がり、彼岸花が最後の力をふりしぼって咲き並んでいました。

運んでこられたお料理を見て、わ~、きれい~と思わずつぶやきました。



白い器にかわいいおかずがチョコチョコのっていて、明らかに「色」にこだわりが感じられます。

神無月のお品書きは。。。

前菜…きのこの胡麻和え、柿豆ふ、豚トロ炭火焼、彩ひじき、かぼちゃのラム酒煮、干し無花果のシロップ煮・ワインジュレ、帆立の旨煮、鯖の南蛮、柴漬け

蒸物…空也蒸し

サラダ…季節の野菜サラダ

揚物…米茄子、甘長唐辛子の味噌田楽

御飯…粟井産 あきたこまち

吸物…手まり麩 とろろ昆布

量も多すぎず少なすぎず、私たちにはちょうどよかったです。
最近すっかりベジタリアンになっている夫は、豚トロ炭火焼を私にくれたけれど、後はペロリあっという間にたいらげていました。
1300円でこんなに幸せな気分になれて感謝です☆

もっと豪華なお料理もいろいろ種類があるし、ゆっくり温泉も楽しめるようなので、家族でまた来たいな。

…おいしいお昼を食べた後、娘の勤務する予定の施設まで15分ほど?ドライブ。。。

眼前に田んぼが広がる自然に囲まれた地に、その施設は並んで建っていました。
娘Sが一度見学に訪れ、「自然の中で働けるところが好き」と言っていたのがよくわかりました。

舗装された広い道路もちゃんとつながっているし、車で20分も走ればスーパーもあるし…
迷わずに来られる道もだいたい見当がついたので、今度は私も頑張って運転してみるぞ~

横浜での都会の生活とは全く違うけれど、娘が一番望んだ仕事につけ、こんなに豊かな自然の中で、生き生きと働く仲間とともに新しい生活を始められること…本当に感謝です☆

5月にはホタルがたくさん見られることでも有名な足守…
私たちも足守が好きになりそうです。