夫が4年前からお世話になっている精神科診療所「こらーる岡山」が開設15周年を記念して、岡山県立美術館の大ホールで映画上映会を開催されました。
「こらーる岡山」は、1997年に県精神保健福祉センター所長を退職された山本昌知先生が開設された、患者主体の診療をしてくださる、本当に貴重な診療所です。
それまでの5年間、長時間待ってほんの10分ほどの診療、大量の抗うつ剤を処方するクリニックに通っていた夫は、心身ともにボロボロになり……それが病気のせいなのか、大量の薬のせいなのか、わからない状態に陥っていて……
幸運にも山本先生に巡り合えたことで、一から薬の見直しをしていただき…
5年かかって、徐々に薬を減らしていき……
ようやくこの春、抗うつ剤と縁を切ることができました!!!(睡眠薬はまだ手放せませんが。。。)
長く苦しい年月を、こらーるへ通うことを心の支えにして、夫も私も生きてきました。。。
山本先生の適切なお言葉に、何度夫ともども救われたか知れません。。。
………最初の挨拶で山本先生が、(20周年ではなく)15周年というはんぱな年に記念の会を開催するのは、自分が高齢になり、いつまで続けられるかわからないから、今のうちに皆さんに感謝の気持ちを表したかった…と話され、いつかそんな日が来るのか…いや、そんな日は永遠に来てほしくない!……でも、山本先生の姿がいつか見られなくなる日が来るのか…そんなことを考えると、ちょっと悲しくなってしまいました。
今日上映された映画はこれ↓ 『ショージとタカオ』(監督:井手洋子)です。
昨年、シネマクレールで上映されていたのは知っていたけれど、見逃していた作品だったので、今回観ることができ、とてもラッキーでした☆
20歳のショージと21歳のタカオが、布川事件と呼ばれる強盗殺人事件の犯人にされ、29年もの間、獄中生活を強いられた後、仮釈放されたその日から14年間、井手監督は、2人の姿を撮り続けていきます。
冤罪で29年間…青春時代をすべて獄中で過ごしてしまったなんて…なんて酷いことでしょう!
最近では、東電OL殺人事件や村木厚子さんの事件や…日本のエリートと言われる人たちが次々に冤罪をでっち上げている事実に驚愕します。
人間の良心というものが欠けているとしか思えません!!! 無実の人間を自分の作り上げたシナリオ通りになるよう自白を強要し、犯人に仕立て上げていく、こんな理不尽なことが公然とまかりとおっているなんて…
無実を訴えて再審請求しても、その結果が出るまで10年近く待ち続け、再審請求が棄却されれば、また10年近くかけて再審請求…気の遠くなるような年月が空しく過ぎ去っていったのです。
仮釈放されて刑務所から出てきた2人は、49歳と50歳のおじさんになっていました。
でもね、この2人、とっても魅力的でおもしろいオジサンなんです☆
ショージさんはよくしゃべるし、よく動く!タカオさんは口ベタだけど、粋でオシャレ♪
2人とも、なんとか仕事を見つけて自活していこうと、めげずに一生懸命頑張るんです☆
くじけないこの2人も本当にりっぱだけれど、私はこの2人を長年に渡り支え続けてきた、大勢の支援者の方たちの姿に感動しました!!!
2人が獄中から、毎日毎日たくさんの手紙を書き、いろんな方たちに無実を訴えてきた、その懸命な姿が人々の心を動かしたのか…
2人の周りには常に支援者の方たち、強力な弁護団がついていて、仮釈放後の2人の住む場所を用意したり、仕事を紹介したり…
再審請求のために、事件が起きた家を再現し、実際にショージさんが事件の供述調書どおりに行動してみて指紋がどんなふうに残るかを実験したり…
「冤罪に遭遇した以上、弁護士として見て見ぬふりはできない!」と、常時20名をこえる弁護士さんが、手弁当で頑張ってきたそうです!
(カッコイイぞ~!!!)
70年代から2人のために闘い続けてきた、柴田五郎弁護団長の仏様のような柔和な笑顔には心が癒されました~
そしてうれしいことに、明るく前向きな2人は、仮釈放後数年のうちに素敵な伴侶を見つけて結婚されるのですよ~
タカオさんなんて、50歳を過ぎて、パパさんになっちゃうんですよ~
ショージさんの奥さんは知的で優しそうな方☆映画にも登場されるのですが、タカオさんの奥さんは撮影を断られたようで…一体どんな方なのかな~と想像を膨らませていたら。。。最後の最後に一瞬だけタカオさん一家3人が、そろって姿を見せてくださいました!……明るく美人で、しっかり者の奥さん(私の想像☆)と、素直で真面目そうな男の子☆
ショージさんもタカオさんも幸せになって本当によかった~
この映画の完成後の2011年5月24日、ついに2人に無罪判決が言い渡されます。\(^o^)/\(^o^)/
158分の作品でしたが、ちっとも長いと感じませんでした。
信念を貫く2人、それを支える弁護団・支援者の方たちの姿にずっと魅了され、心の中で応援し続けていました
上映後は、井手監督、主人公の杉山卓男(タカオ)さん、山本先生の対談もありました。
さっきまで大きな画面で、生き生きと動き回っていたタカオさんが目の前の舞台に登場すると、大きな拍手が起こりました。(帽子といい、シャツといい、ブーツといい、オシャレ~!)
タカオさんは、「獄中で自分は一度もあきらめなかったし、必ず無実が証明されると信じていた。支援者の方たちにも助けられた」と話し、「現在心の病に苦しんでおられる方も、絶対にあきらめないでください」と、エールを送ってくださいました。これからも冤罪で苦しんでいる方たちのために闘っていくと言われていました。
井手監督は、大勢の支援者が2人のために働いたのは、2人が獄中から毎日書き続けた手紙が人々の心に訴えかけたのだと話され、2人のあきらめない姿勢に敬意を表しておられました。でも、これだけの年月、膨大な量の映像を撮り続け、構成、編集し、主人公2人や周りの人々が年を重ねていく様子を記録されたことは、ものすごく偉大な仕事だったと思います。穏やかに語られる監督の姿を拝見しながら、きっとここへ辿り着くまでには、幾多の苦悩があったに違いないと思いました。
山本先生は、「岡山なら、病気になっても大丈夫なんだ、と思ってもらえるようになることを妄想している(笑)」と言われていました。
病気になっても、治せばいいんだよ、安心していいんだよ。。。と言われているのだと思います。
山本先生☆ いつも本当にお世話になり、ありがとうございます!!!
これからもずっとず~っとお元気で、妄想を持ち続けていってください。
先生のご健康を心からお祈りしています☆
「こらーる岡山」は、1997年に県精神保健福祉センター所長を退職された山本昌知先生が開設された、患者主体の診療をしてくださる、本当に貴重な診療所です。
それまでの5年間、長時間待ってほんの10分ほどの診療、大量の抗うつ剤を処方するクリニックに通っていた夫は、心身ともにボロボロになり……それが病気のせいなのか、大量の薬のせいなのか、わからない状態に陥っていて……
幸運にも山本先生に巡り合えたことで、一から薬の見直しをしていただき…
5年かかって、徐々に薬を減らしていき……
ようやくこの春、抗うつ剤と縁を切ることができました!!!(睡眠薬はまだ手放せませんが。。。)
長く苦しい年月を、こらーるへ通うことを心の支えにして、夫も私も生きてきました。。。
山本先生の適切なお言葉に、何度夫ともども救われたか知れません。。。
………最初の挨拶で山本先生が、(20周年ではなく)15周年というはんぱな年に記念の会を開催するのは、自分が高齢になり、いつまで続けられるかわからないから、今のうちに皆さんに感謝の気持ちを表したかった…と話され、いつかそんな日が来るのか…いや、そんな日は永遠に来てほしくない!……でも、山本先生の姿がいつか見られなくなる日が来るのか…そんなことを考えると、ちょっと悲しくなってしまいました。
今日上映された映画はこれ↓ 『ショージとタカオ』(監督:井手洋子)です。
昨年、シネマクレールで上映されていたのは知っていたけれど、見逃していた作品だったので、今回観ることができ、とてもラッキーでした☆
20歳のショージと21歳のタカオが、布川事件と呼ばれる強盗殺人事件の犯人にされ、29年もの間、獄中生活を強いられた後、仮釈放されたその日から14年間、井手監督は、2人の姿を撮り続けていきます。
冤罪で29年間…青春時代をすべて獄中で過ごしてしまったなんて…なんて酷いことでしょう!
最近では、東電OL殺人事件や村木厚子さんの事件や…日本のエリートと言われる人たちが次々に冤罪をでっち上げている事実に驚愕します。
人間の良心というものが欠けているとしか思えません!!! 無実の人間を自分の作り上げたシナリオ通りになるよう自白を強要し、犯人に仕立て上げていく、こんな理不尽なことが公然とまかりとおっているなんて…
無実を訴えて再審請求しても、その結果が出るまで10年近く待ち続け、再審請求が棄却されれば、また10年近くかけて再審請求…気の遠くなるような年月が空しく過ぎ去っていったのです。
仮釈放されて刑務所から出てきた2人は、49歳と50歳のおじさんになっていました。
でもね、この2人、とっても魅力的でおもしろいオジサンなんです☆
ショージさんはよくしゃべるし、よく動く!タカオさんは口ベタだけど、粋でオシャレ♪
2人とも、なんとか仕事を見つけて自活していこうと、めげずに一生懸命頑張るんです☆
くじけないこの2人も本当にりっぱだけれど、私はこの2人を長年に渡り支え続けてきた、大勢の支援者の方たちの姿に感動しました!!!
2人が獄中から、毎日毎日たくさんの手紙を書き、いろんな方たちに無実を訴えてきた、その懸命な姿が人々の心を動かしたのか…
2人の周りには常に支援者の方たち、強力な弁護団がついていて、仮釈放後の2人の住む場所を用意したり、仕事を紹介したり…
再審請求のために、事件が起きた家を再現し、実際にショージさんが事件の供述調書どおりに行動してみて指紋がどんなふうに残るかを実験したり…
「冤罪に遭遇した以上、弁護士として見て見ぬふりはできない!」と、常時20名をこえる弁護士さんが、手弁当で頑張ってきたそうです!
(カッコイイぞ~!!!)
70年代から2人のために闘い続けてきた、柴田五郎弁護団長の仏様のような柔和な笑顔には心が癒されました~
そしてうれしいことに、明るく前向きな2人は、仮釈放後数年のうちに素敵な伴侶を見つけて結婚されるのですよ~
タカオさんなんて、50歳を過ぎて、パパさんになっちゃうんですよ~
ショージさんの奥さんは知的で優しそうな方☆映画にも登場されるのですが、タカオさんの奥さんは撮影を断られたようで…一体どんな方なのかな~と想像を膨らませていたら。。。最後の最後に一瞬だけタカオさん一家3人が、そろって姿を見せてくださいました!……明るく美人で、しっかり者の奥さん(私の想像☆)と、素直で真面目そうな男の子☆
ショージさんもタカオさんも幸せになって本当によかった~
この映画の完成後の2011年5月24日、ついに2人に無罪判決が言い渡されます。\(^o^)/\(^o^)/
158分の作品でしたが、ちっとも長いと感じませんでした。
信念を貫く2人、それを支える弁護団・支援者の方たちの姿にずっと魅了され、心の中で応援し続けていました
上映後は、井手監督、主人公の杉山卓男(タカオ)さん、山本先生の対談もありました。
さっきまで大きな画面で、生き生きと動き回っていたタカオさんが目の前の舞台に登場すると、大きな拍手が起こりました。(帽子といい、シャツといい、ブーツといい、オシャレ~!)
タカオさんは、「獄中で自分は一度もあきらめなかったし、必ず無実が証明されると信じていた。支援者の方たちにも助けられた」と話し、「現在心の病に苦しんでおられる方も、絶対にあきらめないでください」と、エールを送ってくださいました。これからも冤罪で苦しんでいる方たちのために闘っていくと言われていました。
井手監督は、大勢の支援者が2人のために働いたのは、2人が獄中から毎日書き続けた手紙が人々の心に訴えかけたのだと話され、2人のあきらめない姿勢に敬意を表しておられました。でも、これだけの年月、膨大な量の映像を撮り続け、構成、編集し、主人公2人や周りの人々が年を重ねていく様子を記録されたことは、ものすごく偉大な仕事だったと思います。穏やかに語られる監督の姿を拝見しながら、きっとここへ辿り着くまでには、幾多の苦悩があったに違いないと思いました。
山本先生は、「岡山なら、病気になっても大丈夫なんだ、と思ってもらえるようになることを妄想している(笑)」と言われていました。
病気になっても、治せばいいんだよ、安心していいんだよ。。。と言われているのだと思います。
山本先生☆ いつも本当にお世話になり、ありがとうございます!!!
これからもずっとず~っとお元気で、妄想を持ち続けていってください。
先生のご健康を心からお祈りしています☆